MP1584EN その3

FCをもう一枚組み立てたらDCDCコンバーターが動作しなかった。
一通り調べて原因が分からなかったのでIC(MP1584EN)を外してみたら・・・

裏面のパッドが無いよー!!
ハズレを引いたか(左側)?

表側
左がハズレで右は正常。

基板から外す時に傷がついてますがマーキングされた文字は同じ。
10個買った中の1個だけこの状態でした。

で、正常品と取り替えてみたらちゃんと動作しました。

MP1584EN その2

フライトコントローラーへの搭載を目論んでいるMP1584使用のDCDCコンバータがうまく動作しない話を先日書きました。
だいぶ更新をサボっていましたがその後の記録です。

まず前回はAliexpressで購入したMP1584ENがパチもんではないかという疑いを持ったのでマルツエレック経由DigiKeyにMP1584単体と、これを使用したモジュールを発注したというお話でした。

まずは届いたモジュールの動作を確認・・・

MP1584ENモジュール

1A流した時。きれいな波形が出ています。
※CH1(黄)は未接続、CH2がインダクタ通過後の出力波形。

CH2(青)が 5V出力5Ω負荷。
CH1はオープンです。

ICのスイッチング出力にCH1(黄)のプローブを当てると1MHz弱の矩形波が見えています。なお上の波形では綺麗だった出力が ここにプローブを当てる事でノイズが載る様です。

CH2(青)が 5V出力5Ω負荷。
CH1は(黄)はSW出力(MP1584の1pin)

次にIC単体で購入したMP1584EN

上がAliexpressで購入。
下がマルツ経由Digikeyで購入。

これは結論から言うとICがパチモンで上手く動作しないという訳ではありませんでした。
自作基板のMP1584ENをAliexpress購入からマルツ購入の物に変えても全く変わりません。

で、何が問題だったのか

結局は配線の取り回しが最大の原因でした。
欲張ってスイッチング周波数を上げると極力配線を短くする必要があります。それは言葉では分かっているのですが、では実際どれくらいギリギリまで詰める必要があるのかというと、もうとにかくできるだけ! 試作だからといってリード部品を使った時点でアウトだったみたいです。
今回やったのは次の点・・・
・まずインダクターとか転流ダイオード、コンデンサ類はとにかく可能な限り近づけます。
・インダクターも前回はアキシャルリードのパワーインダクタを使っていましたがチップ部品に変えました。
・Compensation端子につけるCRや周波数決定端子の抵抗もリード部品ではスイッチング波形が乱れていたのがチップ部品に変えると綺麗になりました。

ダメダメな配線
なんとかなった配線
ダメダメな波形
CH1は(黄)はSW出力
CH2(青)は5V出力5Ω負荷。
何とかなった波形
CH1は(黄)はSW出力
CH2(青)は 5V出力5Ω負荷。

何とかなった波形
CH1は(黄)はオープン、
CH2(青)は5V出力5Ω負荷。

スイッチング周波数の1MHzって電波の周波数やマイコンのクロックと比べると大したこと無いイメージですが、大電流のスイッチングは難しいんですね。

という事で・・・

6セルに対応するDCDCコンバータをフライトコントローラーに搭載できるめどが立ちました。
改良版フライトコントローラのプリント基板設計は、一番最初に電源回路からパターンを作っていこうと思います。