レーザー加工機の冷却水~不凍液投入~

先日水冷システムを変更したレーザー加工機ですが、冷却液には水道水をそのまま使っていました。今は5月なので凍結の心配はありませんが、その前にカビやコケが生えると嫌なので、ちゃんとした冷却液に入れ替えます。

冷却液には何を入れようかとネットで調べると、自動車用でよく使われているエチレングリコールというのは毒性があるそうなので漏れた時が嫌で使いたくありません。グリセリン系というのもあり無害でそのまま下水に流せるそうですが粘性が高いとの事。

このあたり素人で良くわかりませんが、プロピレングリコール系というのが毒性が低いとの事なのでこれを買ってみました。カビやコケの防止効果があるかどうかはわかりませんが・・・。

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プロピレングリコール系冷却液”コガブラインPG40”。Amazonで¥923-

早速リザーバータンク(として使うペットボトル)に入れてみました。かき氷のイチゴシロップみたいでおいしそう。

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約2リットル投入。

で、接続してみます。

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全体がピンク色。

電動ポンプをONにしといて灯油ポンプでプライミングしてやると循環し始めます。
しかし水道水の時と比べて流量が明らかに減っています。やはりこれも粘度が高いのでしょうか?水流センサーも反応しません。

水流センサーの出力を見ると6.89Hzです。センサーは10Hz以上を流量有りと判定する様にプログラムしているのでこれでは反応せず、このままではコントローラーがレーザー発射を止めてしまいます。

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水流センサーの出力

レーザー管にどれくらいの水を流す必要があるのか分かりませんが、今までフルパワーで動かしても特に水が温まる感じも無かったので、とりあえずこの流量でもいいんじゃないかと(ええかげんやなー)、センサー閾値の方を4Hzに落としました。

と、一旦これで良しとしたのですが、やはりちょっと不安なので冷却液に精製水を混ぜて濃度を下げる事にします。冷却液を500ml抜いて代りに精製水500mlを入れました。冷却液そのままだと凍結温度が-25℃ですが、さすがにそこまで冷える事は無いので多少薄くなっても大丈夫でしょう。

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精製水500ml。
ドラグコスモスで¥98-で購入。割安な気がしましたが元は水ですもんね。

これで若干ですが流量が増えています。センサー出力も9Hzにアップ。

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不凍液を薄めた後の水流センサー出力。約9Hzにアップ。

なおこの水流センサー(YF-S201)は以下の式で周波数が決まる仕様になっています。
 Frequency (Hz) = 7.5 * Flow rate (L/min)
という事は9Hzだと、9÷7.5=1.2L/minとなります。適正値が判りませんが少ない気もするので
温度に注意しながら使ってみます。

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何だか、派手な色が入り混じっています。

レーザー加工機の冷却水

最近、時々レーザー冷却用のポンプが止まります。
一旦回り始めたら途中で止まる事は無いのですが、何日か使用しなかった後、電源を入れても回り出さない時があるのです。その場合、ねじを外してインペラを手で回すとゴリゴリ感が取れて復活します。そろそろ限界かもしれません。

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今までのポンプ。
洗濯機の風呂水取り用です。

冷却水はこういうタンクに入れてあり、レーザーを使用する時はポンプを放り込んで回しています。因みにこのタンクは熊本地震の時、給水用としても活躍した物です。

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水タンク

レーザーの使用が終わると毎回水を抜いています。自重で大体の水をタンクに戻した後、コーキング容器で作った水鉄砲を使ってパイプに残った水を吸い出しています。

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パイプ内の水を吸出す為の水鉄砲

この水を抜く作業が結構面倒なのです。そこでこの機会に水冷システムを見直そうと思います。イメージしているのはぽんさんのレーザー加工機で、ポリタンクはやめて加工機に一体化した循環経路とし、トータルの水量を減らす代りにラジエターで冷却しようと思います。

で、ラジエターを購入。

ラジエター

たぶんPC水冷化用です。購入時は送料無料で¥1896-でした。

そしてポンプ。

ポンプ。

なに用か分かりません。
購入時は¥416-でした。

まずはこれらの動作確認です。水をこぼしても被害が少ない様、風呂場の脱衣所で試します。

ポンプ2

ポンプと仮の電源

Radiator2

ラジエター

リザーバタンク

仮のリザーブタンク

 

新たに購入したポンプは水中ポンプではないのでパイプの途中に取付ける形となります。
起動時、ポンプまで水が来ていない状態でも少しは吸い上げてくれるかと期待しましたが甘かった様で、全く吸い上げません。よって起動時は何とかして呼び水で満たしてやる必要がありますが、ペットボトルを上げたり下げたり、パイプをシゴいたりと色々やりましたが思った程簡単にはできません。ポンプまで水を送る為のポンプが必要になりそうです。

当初これを購入しようかとも考えましたが・・・

プライマーポンプ

ボートの船外エンジンで燃料を送るのに使うプライマーポンプ

もっと簡単に手に入るのがありました。
灯油ポンプです。これを使って電動ポンプまでの経路を水を満たしてやれば後は電動ポンプが流し続けてくれます。

灯油ポンプ

灯油ポンプ。

 

という事で、この方式でレーザー加工機に取付けたいと思います。
経路は下図の様にします。

水経路

冷却水経路

 

・・・さっそく取付けました。

LaserCoolingSystem

ファンのLEDが眩しく輝いています。このファンもぽんさんから頂いたものです。

LaserCoolingSystem2

灯油ポンプが顔を出しててちょっと変ですが・・・

水流センサー

センサーが水流を検出した証として緑色LEDが点灯しています。

現時点は普通の水道水を入れていますが、暫く使って水漏れが無い事を確認したら不凍液に替えようと思います。冬までには何カ月も猶予がありますが、その前にカビやコケが生えると嫌なのです。よって防カビ/コケ効果のある不凍液にしたいのですが何を入れるのがいいんでしょうね? 車の不凍液(エチレングリコール)は毒性があるらしいので漏れると嫌であまり使いたくありません。グリセリンタイプというのもあるそうですが、こちらは粘性が高いという話です。PC水冷用かな? もう少し調べてコケが生える前には交換しようと思います。

レーザーでハンコを製作する

訳あってハンコを製作する事にしました。
ゴム板をレーザーで彫るのが本筋だと思いますが、手元に無かったので杉(と思われる)板に彫ってみました。

まず適当なソフトで原版を描き、裏表を逆転させます。また彫る部分を黒、残す部分を白にします(一回失敗しました)。

そしてここに書いた方法でレーザー加工機をラスタースキャンさせます。この時レーザーパワーをどれくらいにするのが適当か分からなかったので、ちょっと強めかと思いましたが50%からやってみました。スキャン速度はF3000、解像度は288dpiです。

まず1回目・・・さすがレーザー、細かいところまで残っています。でもちょっと彫り過ぎました。3mm以上窪んでいるので細かいところ(濁点の部分とか)がすぐに折れそうです。

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一回目

 

2回目。パワーを約25%に下げて再トライ。
深さ2.5mmでまだ彫りすぎです。

はんこ2

二回目

 

3回目。約10%パワーでやっと1mm強になりました。これくらいで良しとしましょう。
なお10%とはボリュームの目盛りでの10%です(この図のIN端子で制御)。レーザー管の定格は40Wなのでキチンと比例していれば4Wになりますが実際のところは分かりません。

はんこ3

3回目。既にインクを付けた写真しかありませんでした。

つまむところを付けて・・・

はんこ4

つまみ取付け。

 

押してみます。
ゴム版と違って綺麗に押すのが難しい気がします。
まあでも良しとしましょう。

はんこ5

押してみた。