CBF125T タコメーター故障&作成 ~その2 ステッピングモーター化~

先日液晶表示のタコメーターを作りましたが、液晶ディスプレイが小さいのと昼間はコントラストが低くて見づらかったのでステッピングモーターに置き換えて針を振らせてみました。

まず前回のタコメーターは下の状態。

反射光でもバックライトでも見えるというディスプレイですが、はやりちょっと見づらいのです。

今回のステッピングモーターについて

ステッピングモーターはAmazonで2個¥1940円で購入。
X27-168という型番で、CNCや3Dプリンタで使う様なヤツではなく、下の写真の様にメーター用の軽量のものです。

後ろ

このモーターはこちらのブログで紹介されていました
またデーターシートはここで発見しました

元々付いていた(壊れた)タコメーターと比べるとこんな感じ。電子回路が別に必要だとしてもかなり小さくて済みそうです。

ところでこのステッピングモーター、2相のバイポーラ動作ですがコイルの駆動が5V/20mAで済むのですね。
という事はAtmega328PのArduinoで直接駆動できます。改めてAtmega328Pの絶対最大定格を見たらI/Oピン電流は40mAと書かれています(20mAだと思ってたのでギリのつもりでしたが、実は結構余裕だったのね)。

また通常動作(マイクロステップ等にしない場合)では、1ステップで1/3度回るのでタコメーターの分解能としては十分です。

回路

回路的には先日作った液晶方式からディスプレイを取り外し、ステッピングモーターの配線4本をつないだだけ。
あ、あとパルスを割込みでカウントするため、入力ピンをD5→D2に変更しています(Atmega328PのArduinoで割込みを使うにはD2かD3に入れる必要があるので)。

取り付け

パネルへは新たな穴を開けて直接モーターを取り付けました。
不要になった穴は夜間に光が漏れそうなので裏からプラパテで埋めたのち、表から黒塗りしています。


取り付けにちょうど良いサイズのタッピングビスが手持ちになかったので、モーターの取り付け穴(元々Φ1.85)にタップを立ててM2ネジで取り付けました。

指針は元々付いていたものを使うのですが、軸の太さが元のメーターだと0.8mmに対し、今回のモーターは1mmと太くなります。
そこで指針の軸穴を0.95mmのドリルで拡大したら丁度良くなりました。
因みに0.95mmのドリルは写真のセットに含まれています(Tinyドローンの軸拡大にも時々0.95mmを使うので単品で買っておきたいのですが売っているのを見かけません。通販で買っとけばよいのですが)。

そして一通り接続したところ。。。

プログラム

前回はゲートタイム200mSでパルスをカウントしていましたが、低回転での分解能を改善するため1パルス毎に割込みをかけてArduinoのmicros()時刻からパルス間隔を測定しています。
モーターコイル2本のそれぞれ両端に加える電圧は以下の配列を用意しておき順次切替えています。

// 各ステップの端子状態
int coil1a[]={1,1,0,0,0,0};
int coil1b[]={0,0,0,1,1,0};
int coil2a[]={1,0,0,0,0,1};
int coil2b[]={0,0,1,1,0,0};

動作させてみる・・・

アイドリング時の振れが大きいです。
またキーをOFFした時に0rpmに戻らずその場で止まってしまうのがカッコ悪いですね。

対策

まず振れが大きい問題についてはソフト的にローパスフィルターの処理を強目にしました。

次にキーOFF時の動作ですが、OFFの瞬間に電源が切れてしまうと0に戻せないので、戻すまでの時間分の電力を貯めておく必要があります。なら電解コンデンサでしょうね。
ざっくり計算で10000μF程度をつけたいところですが手持ちにないし大きすぎるので試しに4700μFを、ArduinoNANOのレギュレータに供給している12VとGND間に付けてみました。
・・が、キーOFF時に0rpmには戻りませんね。
でもこれは想定内。単に12VとGND間にコンデンサを繋いだだけではコンデンサに貯めた電荷は車体側にも流れてしまうのであっという間に放電し、タコメーター側に供給する電力は僅かになってしまいます。
これを防ぐため、バイクから供給する12Vとタコメーターの間をダイオードで分離してみます。また電源ON時にガバッと流れるのがイヤなので抵抗とダイオードをパラにつないで下図の様に接続しました。

これでコンデンサの容量を替えて試したところ2200μFでOKですが1000μFだとダメ。よって少し余裕を持たせて3300μFを取り付けました(4700μFの方が安心ですが50V品で大きくてケースに入らないのです)。

実際の配線は下の様なのを作ってギボシ端子接続に割り込ませています。

コンデンサはテープで貼り付けました。この位置ならケース内に納まります。

もう一度動作確認・・・

指針の揺れがかなり納まり、キーOFF時に0rpmに戻る様になりました。
しかし実際に走ってみると、アクセルを開けている間だけまだ揺れがすこし大きいですね。
もう少しローパスフィルターを強めに効かせようと思いますが、またメーターを外すのが面倒なので次回バラす機会があればやろうと思います。

Arduinoのスケッチ

参考に今回のプログラムを載せておきます。

http://www.hoihoido.com/data/tachometerX27_2.zip

トイレ改造。一体型便器に市販の温水洗浄便座を無理やり取り付ける。

※今回トイレの話題という事で、若干汚い画像も掲載しており、気になる方はこの記事はスキップしてくださいませ。

トイレ故障

先日トイレの便座が温まらなくなりました。
夏の間は便座ヒーターをOFFにしていましたが、最近肌寒くなってきてONにしたところで故障に気づいたのです。
ヒーターをONにすると一旦座っていられない程の熱さになったと思ったらその後は冷たいままになっています。
恐らく温度制御が上手くいかなくなり、ヒーターがガンガンに温めてしまい断線したのではないかと想像しています。(だとすると燃えなくてよかったな)

遡ること9年前、我が家を中古住宅として購入した際にトイレをリフォームしました。
当時タンクレスという便器を進められたのですが、これだと便座ヒーターや洗浄機能が故障した場合にホームセンターで売っている様な温水洗浄便座には交換できず、便器を丸ごと交換しなければならないという事だったので却下しました。
不動産会社(経由でリフォーム業者)にはいざという時に市販の便座を装着できるタイプにしてくれと要求した結果が現在使用している便器なのです。

LIXIL DT-Z151U

ところが、そんな会話をして取り付けた便器なのですが、見た感じからは本当に交換できるのかなーという不安はありながらも9年経過し、今回現実に故障したのです。
そこでまずはメーカー(LIXIL)に電話して市販の便座に交換できるか聞いてみたところ、懸念通り「無理」との回答でした。
正直「やっぱりか」という感想ですが、今さら不動産屋にクレームを出して「言った/言わない」のバトルをするのも疲れるし、とりあえずはメーカーに修理に来てもらう依頼をしました。

翌日修理担当者に調べてもらったところ、便座ヒーターはやはり断線しており交換が必要、また制御基板も壊れていて交換が必要、更に蓋をゆっくり閉める為のダンパーも弱っているので変えた方が良い、という事で「合計5万3千円必要です」との回答。また「こういう場合、大抵の人は便器ごと交換します」という事で、そうすると最安でも15万円程度は必要との事でした。
そりゃすぐには決断できないですよね。現在悪い所だけを5万円以上かけて直しても、この先他の箇所も壊れてきそうなので、できれはこの選択肢は取りなくないです。
かといって10年毎に便器丸ごと交換するのはあんまりですよね(本当に一体型便器を使われている皆さんはそうしているのかな?)。
という事で、その日は現状に戻してもらい修理は終了としました。

そしてダメ元で悪あがきをしてみます。

やりたい事はタンクから便器に流す機能は残した上で、温水洗浄便座を市販品に交換する事。
これができるとホームセンターで売られている便座なら2~3万円程度で買えるし、10年後にまた壊れても便座だけ交換で済みます。

そこで誰かやってるだろうと思ってネットやYouTubeを調べたけど案外見つかりません。
また、たまたま水回りのプロ3人程とお会いする機会があったので相談してみたのですが、皆「無理」と言います。プロからしたら便器ごと交換したいでしょうけど、利害関係のないプロも「無理」といわれるのがちょっと不安なところ。

・・・しかしまあ怖いもの知らずの素人なので検討を進めていきます。

中を見て考える

まず便座及びタンクカバーを外すと下の写真の様になっていました(注意:このあたりから写真が汚らしくなってきます・・・)。

タンクユニットと温水洗浄ユニットを分離できそうな構造ですね。ここを分離してタンクユニットだけ残し、温水洗浄ユニットを取り去れば市販の便座を取り付けできそうです。
もう一つ気になるのは便座の取り付け穴の位置ですが、これも市販品と同じ規格に従っている様なので自分の中では「できる」という確信になってきました。

作業開始!

まずホームセンターに出向いて市販の便座を物色します。
購入したのはPanasonicの型落ち品で、税込み1万6千500円。失敗する可能性もあるのでなるべく安いのを購入しました。
これで済めば御の字というものです。

ホームセンターで購入した温水洗浄便座(の取説)。

では家に持ち帰り作業に取り掛かります。
まず温水洗浄ユニットに水を供給するホースを外します。ここの分岐には電磁バルブらしき部品が付いており、ホースを抜いても水が飛び出す事はありませんでした。でも念のためホースの先端を水受け部分内に収めておく事で、もし漏れ出した場合でも便器に流れていく様にします。


次に基板に刺さっている配線類を抜いた後、この2個のネジを外せば温水洗浄ユニットが前にボコッとスライドして取り外せました。

更に温水洗浄ユニットを取り付けてあった上下機構部品を取り外します。

基板も外して・・・

これでタンクユニットだけが残った状態ですが、タンクユニットが市販便座を取り付けるべき穴も占有しているので、赤枠の出っ張り部分を切り落とします。

因みに便器の上物を全部取り除いたのがこの写真。
壁に近い側の両端の穴がタンクユニットの固定穴。手前の2個の穴もタンクユニットに接続していましたが、ここをフリーにして市販の温水洗浄便座を取り付けます。
なおこの便座取り付け穴の間隔は140mmで通常の便座と同じ寸法です。

では不要なデッパリをノコギリで切ります。(しかし切りづらかったのでジグソーに変えたら一撃で切り落とし完了。)
これでもう後には引けません。

以上で取付穴がフリーになったので、ここに市販の便座を取り付けました。

が、ここで問題が発覚。今まで使用していた止水栓がホースとはネジで固定するタイプではなく、Oリングで密閉した継手を差し込んでプラスチックのカバーで固定するタイプでした。
たぶんLIXIL専用なのでしょう。

今まで使用していた止水栓。

下の写真が今回購入した温水洗浄便座に付属の分岐管。通常のネジで固定するタイプなのでLIXILタイプから分岐ができません。
こんなところに落とし穴があったとは。

この分岐を取り付けたいが型が合わない。

これは困りましたね。こういう場合はいつもO氏に相談します(レーザー加工機の排気用換気扇を取り付けるときにお世話になったあのO氏です。彼はリフォーム業も行っているのです)。
すると「ちょうど合う止水栓がいっぱい余ってるからやるよ」とのお言葉。頂いた止水栓だと一旦フツーのネジ固定タイプの出口があり、そこからLIXILタイプの継手に変換する構造なので、これなら分岐管を取り付けられます。
因みにネットで調べるとこの止水栓単体では2千8百円程する様です。

止水栓を交換して分岐できました。
写真で上方向に行くホースが温水洗浄便座に、右に行くホースがタンクにつながります。

以上でタンクにも市販便座にも水を供給できたので一通りの機能は実現でき、見た目を気にしなければ使用できる状態になりました。

ただし、タンクの中身がむき出しのままという訳にはいきませんよね。
今まで付いていたタンクカバーのままでは新しい便座に干渉して取り付けられません。
そこで下図の赤線あたりで切り取って取り付けたいと思います。

またジグソーで切り取ってタンクに被せたところ。。。
緑色の養生テープの下がガバッと開いています。
この開口部はこれから塞ぎますが、だいぶ形になってきましたね。

開口部を塞ぐフタの図をJw-cadで書き、試しに段ボールをレーザーカットし、納得のいく形になったところで手持ちのアクリル板をカットしました。
白色が本体の色とだいぶ違うのは後で考えるとして、裏からグルーガンでくっつけ、表側の合わせ目をプラスチック用パテで埋めました。

完成

開口部も塞がったので一旦完成とします。写真で見ると目立ちませんが、タンクカバーの下の部分が白すぎるので塗装しようかと考えています(でもたぶんやらないです)。


最近の便器って・・・

繰り返してしまいますが、最近の一体型便器は温水洗浄部分が壊れるだけで全体交換ってあんまりですよね。なんだかメーカーおよびリフォーム業界の思うツボな気がします。
陶器やタンクの部分はそう簡単には壊れないので、多くは温水洗浄部分が壊れただけで皆さん丸ごと交換されているのでしょうか?
今回、便器ごと交換すると15万円以上するところ、市販の温水洗浄便座を取り付けることで1/10程度の費用で済みました(まあこの後何か問題が出るかもしれませんが)。

しかしこれまで色々な物を修理したり改造したりしてきましたが、まさかトイレをやるとは・・・

注意:これを見て同様の作業をされ、もし失敗しても責任は持てません。

初代ワゴンRのブロアーモーター修理

最近バイクや車のネタが多くなっていますが、今回も車ネタです。
始まりは今年の7月頃、ワゴンRのブロアーモーターが壊れました。
なんだかエアコンの風が弱いと思っていたら、2~3日の間に全く回らなくなったのです。

まだまだこれから暑くなる時期だったので風が出ないと地獄です。そこで(義弟が営む)修理工場に即刻持ち込んだところ30年近く前の車なのでモーターのブラシが摩耗して止まったのだろうという事です(むしろ今までよく持ったもんだ)。
新品のブロアはもう販売しておらず、数千円かけて中古品に交換し、これでエアコンも効く様になり一安心です。

で、壊れた方のブロアーの中を見たくなりますよね。修理できるものならしておきたいし。
という事で持ち帰りました。

下の写真は汚れを拭き取った後です。
当初ファンは黒い樹脂だと思っていたらカーボンブラシの削れた粉が付着していただけでした。
(何気なく書いていますが手は真っ黒になるし手を洗ったら洗面台も真っ黒になるし、グリスも交じっていて落ちないので洗面台にパーツクリーナーをかけて落としました)

ファンを外すとモーターの頭が見えます。ネジ二本で止まっているので開けてみます(これも汚れを拭いた後の写真)。

中は泥が詰まった様な状態。これも落とします。

回転子の様子。

ブラシと接点の付近。ブラシはすっかり減ってカケラが落ちてきました。銅の接点も削れています。

でもブラシさえ交換できれば動きそうですよね。
できれば将来の為に使える状態にしておきたい。。。

という事で適合するブラシを探します。
残ったブラシのカケラを測ると5.4mm×5.4mm。長さ方向はすり減ってわかりませんが初期の長さは10mm程度でしょうか?
横方向から編線が出ているタイプです。

しかしピッタリの物は見つかりませんね。
国内では見つからず、Aliexpressに6.0mm×6.0mm×10mmの物ならあったのでこれを発注して気長に待ちます。2セット(4個入り)が送料込で329円でした。

そして届いたブラシ。6mm角なので5.4mm角になるまで削ります。

削る前。公称6mmに対し実測は5.94mmでした。

削るといっても基本が鉛筆の芯みたいなものなので紙やすり(というかベルトサンダーの切れたやつ)で擦るとあっという間に削れてしまいました。若干削りすぎた感もあります。
紙やすりよりも普通の紙でよかったのかも。

1個削って新品と比較。ちょっと台形になってしまいました。

もう1個も削りました。そしてハンダ付け。

ところでブラシを押し付ける為のバネがあった筈ですが1個しかない事に気づきました。
分解後に長距離ツーリングに行ったりして暫く放置している間に行方不明になった様です。
仕方ないのでジャンク箱の中から近いバネを探して無理やり修正し、押した感触が同じ程度になる様にして試してみます。

本来ならブラシもバネも純正品を取り付けるべきなんでしょうけどね。
寿命に影響しそうな気がしますが無いものは仕方ありません。

こんな感じで取付けてスムーズに出入りする事を確認します。

あとは元の状態に組み立てました。
さて回るでしょうか?まずはファンをつけず無負荷で、電圧も低めで回してみます。
5Vぐらいでも回転しますね。徐々に電圧を上げて12Vでの無負荷電流は約0.7Aでした(これが正常なのかは分かりませんが、まあ異常な大電流は流れていない様です)。

ではファンを取付けまして・・・

回してみます。動画で・・・

大丈夫なんじゃないでしょうか(ファンありの電流を測り忘れました)。
次回故障時には活用したいと思います(なんじゅうねん乗る気や?)

LEDソーラーライト付きキーホールダー修理

バイクの鍵には写真の様なLEDソーラーライト付きのキーホールダーを取り付けていました。
5月に大阪日本橋の千石電商で買ったものです。

このキーホールダーは太陽光で充電し、ボタンを押すとLEDが光るもので、キャンプ等ちょっとした時に便利なのです。
しかし先日のツーリングで北海道に居る頃、ボタンを押していなくても薄く点灯する様になってしまいました。 昼でも夜でも薄く点きっぱなしですが、ボタンを押すと今まで通り明るく光るので使用上はあまり問題がありません。ただ薄く点いたままだとバッテリーが放電してしまうのが心配ですが、結局のところ熊本の自宅に着くまでこの状態を維持していました。
ツーリング中は毎日光が当たるので持ち堪えたのだと思います。

そして自宅に帰ってきたので机の上で修理を試みます。

バラすのは特に何という事もなく、ケースのつなぎ目にドライバーを突っ込んでこじると簡単に開きました。

現時点、まだ薄く光っています。

こんな構造です。思っていたより数段シンプルでした。

回路図にするとこんな感じ。
特に制御回路もなく、これだけで大丈夫なんですね。

スイッチのスプリング板はセロテープみたいなので止めてあり、テープを剥がすと電極上に錆びた様な箇所がありました。
コイツがリークしている様なので綺麗にしてやると・・・

正常に戻りました。
今後は雨に当てない様に気を付けて、まだまだ当面は使います。

防水にできないかな・・・

CBF125T タコメーター故障&作成

先日の長距離ツーリング中、岩手県のあたりでタコメーターが壊れました。
最初は指針の大きくブレているなと思っていたらだんだんと明らかに低い回転数を指す様になり、最終的には全く振れなくなりました。
まあ速度計の方は正常なので走るには問題なく、帰宅までこのままの状態だったので原因を調べてみます。

とにかくメーターを外してみます。

中身・・・

更にバラすと・・・

タコメーターは電気式で3本の電線が出ており、黒色が+12V。緑色がGND。黒/黄が信号線です。
黒が+12Vというのに違和感がありますが何故かそうなっています。

基板上にはBAK225というICが載っていて入力パルス数に応じてメーターを動かしている様です。
このあたりの事はこちらのブログが参考になりましたがICのデーターシートは見つかりませんでした。

まずは問題切り分けの為、車体側からタコメーター側に信号が来ていることを確かめます。
タコメーターを接続していないと0V付近のノイズっぽい信号しか見えず、タコメーターを接続すると下の波形が見えました。プルアップでも波形が出るのでオープンコレクタ出力かもしれません。

アイドリング時の波形。

何はともあれ車体から信号は出ているのでメーター側に問題がある様です。
ではメーター側を調べていきます。
後で組み立てる際に指針がずれない様1000rpmの位置にマジックで印をして・・・

取り外しました。

メーターコイルの配線をテスターで当たると導通がなく、どうやらコイルが切れている様です。
でも目で見る限り断線箇所は分かりません。

更にバラしている間にバネも歪んでしまい、もう正確なメーターに戻る気がしません。

さてどうしましょう。
CBF125T用として売られているメーターAssyは1万円くらいします。
同様のメーターがジャンクでないか、バイク基地(UPガレージ)を探したけど見当たらず・・・
市販の適当なメーターを取り付けるのも考えましたが元々がスピードメーターと一体のデザインなのでハンドル回りの納まりが不格好になりそうです。

まあタコメーターなので無くても走れないわけではありませんが、急坂をシフトダウンして上る時に回しすぎていないか気になります。

という事で、使えそうなメーターがみつかるまで、Arduino NANOでパルス数をカウントして手持ちのLCDに表示する事にします。

ざっとこんな回路で・・・

そしてプログラムの作成。
カウンターのライブラリはこちらで紹介されていたものを使用しました。
ゲートタイムを指定できるので200mSにしています。

スケッチ(参考)

下の様に取り付けました(やはり不格好ではあります)。

ところで車体から出ているパルスはエンジン1回転につきパルス1発なのでしょうか?
その前提でプログラムすると回転数が高すぎた表示をする様です。

そこでイグニッションコードに電線を巻いて取り出したノイズと見比べてみると・・・
黄色がイグニッションノイズ。水色が車体からタコメーターに送るパルス。
タコメーターパルス4発に対し一回イグニッションノイズが出ています。

ここでもう一つの疑問が・・・。イグニッションプラグは毎回転スパークするのでしょうか?それとも2回転に1回でしょうか?
4ストロークエンジンなので爆発は2回転に1回ですが、プラグは毎回スパークしているバイクも結構ある様です(点火タイミングを単純にクランク軸から取り出すとそうなる)。

どうやらCBF125Tではエンジンが1回転につきタコメーターパルス2発の前提で表示すれば正しい回転数になる様です。という事はプラグは2回転に1回スパークしているのかな?(タイミングはどこで検出しているのでしょう?)

動作中の動画

とりあえず回転数が分かる様にはなりましたがLCDが小さくてちょっと見づらいですね。
また、一応昼間は反射光、夜は透過光で視認できる仕様のLCDを使っていますが昼間はちょっと見づらいです。

調べていくとメーター表示用のステッピングモーターというのがAmazonでも入手できる様なので、これで指針を動かしてみるのも良いかもしれません。

ワゴンR(初代) キースイッチ修理

我が家では初代ワゴンRが現役で働いています。
しかし古くなってくると色々とトラブルが発生するもの。この車も以前から時々エンジンが掛からなくなるという、車としては致命的な問題が発生していました。

時々エンジンが掛からない症状というのはセルが回らないのです。といってもキースイッチを何度かカチャカチャやると回りだします。こんな状態で数年乗っていました(あかんやろ!)。

ところが最近症状が悪化してきて駐車場や信号待ちで停車した瞬間にエンストしてしまう事が何度かありました。その場合もセルが回らず、キースイッチカチャカチャで復活します。また同時にオーディオがリセットされて設定周波数や時刻を忘れてしまう場合もありました。

何にしてもキースイッチカチャカチャで復活するなら接触不良っぽいです。接点に手が届くなら磨いて直せそうなので、まずは開けてみました。

ではハンドルを外して・・・
うわっ、埃だらけですね。

ウインカーやワイパーのレバーが生えているブロックを外します。
そういえば10年ほど前、この中の接点も接触不良となり磨いた記憶があります。今回も磨いておきたいのですが分解方法を忘れたのでこのブロックはスルーします。

そしてキーシリンダーの左の部品に電線がたくさん繋がっています。たぶんこの中にスイッチが入っているのでしょう。また右側の白い(スイッチらしき)部品からも電線が出ており、これは何でしょうか?

まずは右側の(謎のスイッチらしき)白い部品から外してみます。はめ込みになっている蓋を外すと接点がありました。これ、キーを挿し込んだ時に押されてONになるスイッチみたいです。キーを抜き忘れた時にアラームが鳴るあの機能に使われているのでしょう。
今のところこの機能に不具合は出ていませんが接点を磨いておきます。正しい磨き方があるのか判りませんが1000番のペーパーで磨いて無水アルコールでふき取りました。

そして本丸。ネジ一本で止まっているキースイッチを取り外します。

このパーツもはめ込みになっていたので外してみるとメチャクチャ汚れていました。こりゃ接触不良も起こるってもんです。早速磨きましょう・・・と、次の瞬間、下側の複雑な方の部品がばらけてしまいました。中には銅パーツ3つに加えて金属ボール2個、更にバネが8本も入っていてワケが分かりません。

直前に写真を撮っておいてよかったー。写真を見ながらなんとか組み直しました。
あ、でも接点を磨くのが目的でしたね。もう一度銅パーツを外してクエン酸に漬けたところピカピカになりました。

で、なんとか組み立てた写真。

これを組み付けて今のところ問題は出ていません。
たぶん直っていると期待しながら様子を見ていきます。

耕運機もらった・・その3

先日キャブを掃除して復活した耕運機、しばらく使わないのでキャブから燃料を抜いておこうと思いました。
その前にもう一度エンジンを掛けてみたら・・・掛かりません。

またジェットが詰まったのでしょうか?
前回は燃料タンクとコックを清掃し、ホースは交換したので、もう簡単にゴミが入ることはないと思っていましたが・・・
とりあえずキャブを外し、中を見てみます。

あら、前回ダイソーのシリコンラバーで作ったパッキンがふやけていますね。
伸びてしまってキャブのフロートチャンバーに収まりません。

小さい方のパッキンは前回の投稿に書いてませんが、劣化していたのでフロートチャンバーのパッキンと一緒に作って交換していたのです。

で、もう一度レーザーカットしてパッキンを作ろうかとも思いましたが、YouTube先生によると(シリコンラバーではないちゃんとしたパッキンの話ですが)ヒートガンで炙れば戻る場合があるとの事。

やってみます・・・

お、だいぶ縮みましたね。

もう少し炙ると・・・
何とかフロートチャンバーに収まりそうなので、このまま使ってみます。

ところで問題のジェットの方ですが、詰まったようには見えないです。
とりあえず各部の穴を掃除して再装着すると・・・

エンジン掛かりました。何だったんでしょう?
それにこのパッキンを使い続けて大丈夫なのかな・・・どちらにしても次に使うのは数か月先なので燃料を抜いて保管します。
さて次回使うときにどうなっているやら。。。

ふる~いソケットレンチセット

このふる~いソケットレンチセット・・・安物ですがウン十年使っています。

かなり前から中のプラスチックがボロボロで工具のおさまりが悪くなりました。

プラスチックだけ取り出すとこんな感じ

そこで作り直す事にします。
まず大体の寸法を測ってJw-cadで図面を書いて・・・

ダイソーの6mm厚MDFボードをレーザーでカット。

こんな感じで納めます。

しかし6mm厚MDFだけだとちょっと薄く、取っ手を持って歩くとケース内で工具がバラけます。
そこで蓋側にプチプチを貼り付けて対策しました。

いままでソケットがバラバラでどこに何㎜のがあるかわからなくなっていましたがこれで大丈夫。

耕運機もらった・・その2

前回、エンジンを始動するとピチュピチュ音がしていた現象がいつの間にか治ったと書きました。しかし原因がかわからないままというのも気持ち悪いのでもう一度調べました。


結論を言うとシリンダーヘッドに鉄板をねじ止めし、その鉄板に燃料タンクをねじ止めする構造なのですが、このシリンダーヘッドのネジ穴から音が出ている様です。

ではネジあり/なしの音を比べてみましょう。動画にしてみました。

はっきり違いますね。間違いないです。
ちゃんと組み上げれば問題なかったところ、ネジをつけずにエンジンを掛けたのが間違いだった様です。

しかしこの穴、燃焼室につながっているんでしょうか?
なんでだろう?

耕運機もらった・・

知り合いから小型の耕運機をもらいました。
我が家の家庭菜園といっても大した広さはなく、まず自分で耕運機を買う事はないのですが鍬で耕すとヘトヘトになるし、もらえるのなら使ってみようかと。

但しくれた人も誰かから貰って10年ぐらい放置していたとの事。動くかどうかは分かりません。

シバウラのチビ楽200という機械です。 いつ頃の物かは分かりません。

空っぽの燃料タンクにに少しだけガソリンを入れ、リコイルスターターを引いてみましたがエンジンがかかる気配はありません。
でもプラグを外してスターターを引っ張ると火は飛び、点火系統は正常です。

ではキャブレターの掃除からですねー。
という事で外して開けてみました。やはりジェットは思いっきり詰まっています。
常套手段として荷札の針金でつつきました(こんな時のために荷札をを取ってあるのです)。なんかこうネバ~とした感触だったけど貫通しました。

フロートチャンバー内の汚れも取れるだけ取って組付けます。
で再トライ・・・・やっぱり掛かりませんね。しばらく試してダメだったので再びキャブを外してみたら、またジェットが詰まっていました。
こりゃタンクからキャブまでの燃料系統全部を掃除する必要がありそうです。

タンクは風呂場で洗い、燃料ホースはカチカチだったので交換しました。ストレーナーもコックもバラしてパーツクリーナーで洗浄。

キャブも再び徹底的に洗浄し、組付けようとしたところで本体とフロートチャンバーの間のパッキンが無くなっているのに気づきました。最初にバラした時にはあったので2度目の掃除の時に外れたんだと思います。
どこかで落としたんでしょうけど見つかりません。
どうしようか考えた挙句、自作する事にしました。

ガソリンに耐える材質が必要なので、ネットで調べたところニトリルという作業用手袋等に使われているゴムが良いらしいです。我が家にもゴム引き手袋はありますが布と一体なのでそのままだと何かマズそう。
ニトリルのシートならAmazonで売っていますが手元にはありません。
もうちょっと調べるとシリコンゴムも良いみたいです。これだと以前ダイソーで買ったのがあります。

リフローオーブンの時つかったシリコンゴム

コイツをレーザーで切ってみましょう。Jw-cadで二重丸を書いてカットします。

こんな感じ。輪ゴムにしか見えないですけど・・・

自作パッキン

サイズはピッタリです。

キャブレターに組付けるとピンク色のパッキンが見えてちょっとオシャレ。

これを組付けてエンジン始動。掛かりました!!
でも何だかピチュピチュという変な音がします。結構大きな音なので排気漏れかなーと思いマフラーを外してみても特に穴も見当たらず、そのまま取り付け。

小さなマフラー

その他色々調べたけど原因は分からず。まずは先に進みます。

あとエアフィルターも整備が必要です。
見たことのない形のエアーフィルター。スポンジにオイルを浸み込ませる「湿式」の様です。昔乗っていたバイクも湿式でしたが構造が違いますね。

開けてみるとスポンジはボロボロ。スポンジが溶けた様になってこびり付いているのを落とせるだけ落とします。

新たに適当なスポンジをハサミで切って取り付けました(オイルに耐えるのかは不明だけど)。
そして新しいオイルを入れて取り付けます。

あとは外したカバー等を元通りに組み付けて再びエンジン始動。すると何故かピチュピチュ音は消えていました。
何が原因だったんだろう。エアフィルター?

では実際に耕す準備を。
その為には爪を取り付ける必要があります。これまでは代りに車輪を取り付けてあったのです。

爪は途中で分割できる様ですね。初心者なので最小単位でやってみます。

爪は軸に通した上で穴にピンを貫通させて止めるのですが、今までついていた車輪のピンだと短すぎる事に気付きました。8Φで100mmぐらいのピンかボルトが必要です。こりゃ買いに行くしかないかなと思いながら工作室の中を探すとちょうどいいのがありました。しかも5本もある・・・

これで準備完了。
早速耕してみました。人生初の耕運機です。

ちゃんと耕せるじゃないですかぁ。これを鍬でやったら汗だくですよ。
うん。いいものを貰った。