フライトコントローラーを自作してみる。~その13~ Rev2基板動作確認

いよいよ電源を入れて動作を確認します。
まずは実験用電源からUSBコネクタへ、電流制限しながら5Vを印可・・・問題なし。

ではBOOTボタンを押しながらUSBケーブルでPCと接続・・・BetaflightConfiguratorを立ち上げておくとDFUモードに入る筈ですが反応ありません。
調べていくとR1とC7が入替わって取り付けていることに気づきました。
パターン上の近い場所にあったので間違った様です。リセットかかりっぱなしだしクロックも発振しないし、こりゃ動作しませんよね。

R1とC7が入替っていた。動く訳ないっす。

R1とC7を正しく取り付けなおすとDFUモードに入る様になったのでBetaflightのファームウェアを書き込んでリブート。すると今度はBOOTボタンを押していなくてもDFUモードに入る様になってしまいました。
原因はBOOT0端子のプルダウン抵抗R11のはんだ付け不良で、クリームハンダの乗りが少なかった様です。

ここまでで安定に動作モードに入る様になり、BetaflightConfiguratorからも認識されましたが、今度はジャイロ(加速度機能も)が認識されません。基板を傾けても画面上の機体は静止したままなのです。
ここは色々悩んだのですが結局はこれもジャイロの接続不良でMPU-6000を取り付け直したら正常動作となりました。

どうも今回ははんだ付け不良が多いなぁ。Rev1基板の時はもっとリードが細かいジャイロIC(MPU-6500)でも接続不良は無かったのに。。。
やっぱり固まったクリームハンダを溶かして使ったのが原因でしょうか?

まあナンダカンダで正常動作する様になりました。OSDも正常です。
また手持ち数が少ないので取り付けていなかったフラッシュメモリ(BlackBOX用)も取付けてログが取れる様にもなりました。

では5インチ機に積んでホバーリングテスト

特に問題なく飛びます。この後FPVでも問題ありませんでした。

という事でFC完成とします。
この後は処理能力の高いSTM32F405やSTM32F722を試そうと思ったのですが、昨今の半導体不足の為か入手できません。Aliexpressでは何度もキャンセル食らうし、RSやチップワンストップも入荷未定になっています。

STM32F411ならあと数個持っているのですが出来れば早いマイコンで試したいですよね。

フライトコントローラーを自作してみる。~その12~ Rev2基板組み立て

PCBGOGOからRev2基板が届きました。
が・・・ メタルマスクが裏面の分しか入っていません。発注内容を確かめると確かに裏面だけを注文していますね。
毎回なにかミスるなぁ。今回、基板自体は散々見直したんですけどね。

基板の裏/表。メタルマスクは裏面用のみ。

仕方ないのでメタルマスクの表面だけ再発注したところ、1週間せずに到着しました。早い!

メタルマスク表側

とにかく必要なものは揃ったので組立てに入ります。
机の上を片付けて適当な紙を敷きました。

こうやってマスクを被せた上からクリームハンダを塗るつもりなのですが・・・

クリームハンダがだいぶ固くなっています。
これって数か月で劣化してしまうらしいですね。一応冷蔵庫には入れていたのですが。

試しに無水エタノールを吹きかけて練り直してみると柔らかくなりました。
エタノールは何かと使うので、のどスプレーの空き容器に入れておくと便利です。

柔らかくなったのでメタルマスクの上から塗ってみます。


マスクを外すと・・・・なんか多くの箇所で短絡している。

柔らかくしすぎたかな。一旦クリームハンダをふき取ってやり直します。
少しアルコールを飛ばして適当な粘度になったところで塗りなおし(実際は何度かくりかえした)、大体いい感じになったと思うので部品を載せて・・・

リフローした結果がこれ。前回もそうでしたがマイコンのリードにブリッジができています。リフロー条件の問題か?
後から半田ゴテで修正します。

そして裏面も同様にリフローした後。こちらはブリッジは見られませんね。
なおU7と書いてあるところに部品が載ってませんが、これはBlackBOX用のFLASHメモリーを載せる場所で、部品の手持ちが少ないので一通り確認した後に手はんだで載せる予定です。

動作確認編へつづく・・・

フライトコントローラーを自作してみる。~その11~ Rev2基板

ブログを遡って読むと、ほぼ1年前からフライトコントローラー(以下FC)を作り始めていました。当初はFCを何度も壊すので自作して安く済まそうという魂胆でしたが、だんだんとFCを作る事自体が目的になっている気がします。

前回はRev1基板を使って3インチ機でFPVしたところまで書きました。その後5インチ機でも問題なく飛行できる事を確認しています(まあ3インチで飛べりゃ5インチでも飛べますよね)。

HOIHOIFC-F411 Rev1
ツギハギだらけです。パターンも何か無駄に遠回りしているところがあるし

という事で、Rev1基板の不具合修正や改良を加えたRev2基板を作っていきます。

まずはRev1基板の不具合点を振り返ると・・・

・USB信号のプラスとマイナスが入れ替わっていた。
・ブザー駆動トランジスタのピン配置を間違っていた。
・ブザー駆動トランジスタのベース100KΩという大きな抵抗値になっていた。
・DCDCコンバータ周りの配線が長すぎて電圧が揺れていた。
・取付穴位置を30mm角ジャストにしていた(一般的なサイズは30mmジャストではなく30.5mmでした)

当然ながらこれらは修正します。

BEC(DCDCコンバータ)について

バッテリー電圧から5Vを作り出すDCDCコンバーターICについて、前回はMonolithicPower社MP2359を使っていました。これは出力1.2A、最大入力24Vでしたが6セルバッテリーにすると耐圧が足りないのでMP1584に変更します。これだと出力3A、最大入力28Vです。
実際にはショットキーダイオードの3A品はサイズが大きいので2A品を使う事にして定格2A(瞬間的には3Aいける)BECです。
事前にMP1584を試した話はこの辺りに書きました。

左がMP2359,右がMP1584。
MP1584にするとだいぶ大きくなるなぁ。

DFUモード安定化

前回DFUモードに入りにくい(不安定)という問題があり、BOOT0に加えてBOOT1端子もLに落としたりしてみましたが今ひとつすっきりしていませんでした。
でも今回原因が分かった気がします。
STM32マイコンはBOOT1端子=H状態で起動するとブートローダーが立上るのですが、この時USARTやCAN等、幾つかのシリアルポートに信号が来ているかどうかをチェックし、その後USBを見に行きます。 この時USART端子に信号が入っているとその端子からプログラム書き込み信号を待つ様になってしまいます。
STM32F411の場合、USART1と3がブートローダー端子として動作します。そしてRev1基板ではUSART1にSBUS受信機を接続していました。
恐らくこれが邪魔してUSBを受け付ける状態まで進めなかったのだと思います。なのでRev2基板ではSBUS受信をUSART6に変更します。
そういえば市販FCもUSART6にSBUSを入るのが多いと思ったら恐らくこの理由なんだと思います。

ジャイロ

前回InvenSenseMPU6500を使っていました。
どうやらこれだと感度が高すぎて振動対策をしっかりする必要があるらしく、市販FCは大抵MPU6000を使っています。
という事でRev2もMPU6000に変更します。
またMPU6500はリードが0.4mmピッチに対しMPU6000は0.5mmピッチなので実装し易くなる事も期待しています。

左がMPU6500、右がMPU6000。
これも見比べると差が大きい。

マイコン本体

これまで最初に入手した評価基板に合わせてSTM32F411を使ってきたので今回もこのマイコンで進めます。
でもよりクロック周波数が高いマイコンにSTM32F405があり、ピン配置を調べたら1か所だけ変更すれば載せ替え出来そうなので後で試せる様に作っておきます。更にSTM32F722にも同じパッケージの製品があり、これもピン配置がほぼ同じなので使えるかもしれません(でも値段が高いんですよね)。

モーターの数

Rev1では基本の4本に加え予備として2本のモーター出力端子を持っていました。これでヘキサコプターを作れる筈なのです。
そしてRev2では更に2本追加し計8本にするので、その内オクタコプターを試してみたいと思います。

その他

発振子を小型の物に変えたり部品の配置を変更したり、結局かなりの変更量となりました。

最終的な回路図はこれ

そして基板パターン設計(これが一番大変だった)。

部品配置を変更したのでちょっと余裕ができた。
やっぱり基板設計は最初の部品配置が大事ですねー。

基板発注

基板はPCBGOGOに発注します。約500円の格安基板で作る場合、FusionPCBだとソルダーレジストの最小値が0.4mmなのでマイコンやジャイロのピン間隔(0.5mm)に対しては無理があるのです。
これに対しPCBGOGOは0.1mmなので多分大丈夫。(ただし送料が若干高い気がするし、また面付けすると高くなるので用途によって使い分けてます)

つづく・・・

MP1584EN その2

フライトコントローラーへの搭載を目論んでいるMP1584使用のDCDCコンバータがうまく動作しない話を先日書きました。
だいぶ更新をサボっていましたがその後の記録です。

まず前回はAliexpressで購入したMP1584ENがパチもんではないかという疑いを持ったのでマルツエレック経由DigiKeyにMP1584単体と、これを使用したモジュールを発注したというお話でした。

まずは届いたモジュールの動作を確認・・・

MP1584ENモジュール

1A流した時。きれいな波形が出ています。
※CH1(黄)は未接続、CH2がインダクタ通過後の出力波形。

CH2(青)が 5V出力5Ω負荷。
CH1はオープンです。

ICのスイッチング出力にCH1(黄)のプローブを当てると1MHz弱の矩形波が見えています。なお上の波形では綺麗だった出力が ここにプローブを当てる事でノイズが載る様です。

CH2(青)が 5V出力5Ω負荷。
CH1は(黄)はSW出力(MP1584の1pin)

次にIC単体で購入したMP1584EN

上がAliexpressで購入。
下がマルツ経由Digikeyで購入。

これは結論から言うとICがパチモンで上手く動作しないという訳ではありませんでした。
自作基板のMP1584ENをAliexpress購入からマルツ購入の物に変えても全く変わりません。

で、何が問題だったのか

結局は配線の取り回しが最大の原因でした。
欲張ってスイッチング周波数を上げると極力配線を短くする必要があります。それは言葉では分かっているのですが、では実際どれくらいギリギリまで詰める必要があるのかというと、もうとにかくできるだけ! 試作だからといってリード部品を使った時点でアウトだったみたいです。
今回やったのは次の点・・・
・まずインダクターとか転流ダイオード、コンデンサ類はとにかく可能な限り近づけます。
・インダクターも前回はアキシャルリードのパワーインダクタを使っていましたがチップ部品に変えました。
・Compensation端子につけるCRや周波数決定端子の抵抗もリード部品ではスイッチング波形が乱れていたのがチップ部品に変えると綺麗になりました。

ダメダメな配線
なんとかなった配線
ダメダメな波形
CH1は(黄)はSW出力
CH2(青)は5V出力5Ω負荷。
何とかなった波形
CH1は(黄)はSW出力
CH2(青)は 5V出力5Ω負荷。

何とかなった波形
CH1は(黄)はオープン、
CH2(青)は5V出力5Ω負荷。

スイッチング周波数の1MHzって電波の周波数やマイコンのクロックと比べると大したこと無いイメージですが、大電流のスイッチングは難しいんですね。

という事で・・・

6セルに対応するDCDCコンバータをフライトコントローラーに搭載できるめどが立ちました。
改良版フライトコントローラのプリント基板設計は、一番最初に電源回路からパターンを作っていこうと思います。

MP1584EN

自作フライトコントローラーではバッテリー電圧を5Vに落とすためにMonolithicPowor社のDCDCコンバータIC、MP2359DJを使っていました。このICは最大1.2Aを流せるので電流能力としては大抵事足りるのですが、入力電圧の最大定格が24Vとなっています。これは4セルLipoだと全く問題ありませんが6セルの場合は満充電時25.2Vなので定格を1.2V超えてしまいます。
5%の定格オーバーなので実際は耐えてくれるかもしれません。またシリコンダイオードを2本直列にして電圧を落とすという手もありそうですが、できれば素の状態で定格に収まるのが安心です。

そこで市販の6セル対応FCがどうなっているかを見るとMonolithicPowor社のMP1584ENが積まれていました。

ならばこれを試そうという事でMP1584ENをAliexpressに発注して10個¥218(送料無料)を購入しました。

と、その前にデーターシートによくわからない部分があります。ここにはスイッチング周波数は6pinとGND間の抵抗値で設定できて、次の式で決まる様に書かれているのですが・・・

Rfreq(KΩ)=180000/fs(KHz)

これだと1MHzにする場合、抵抗値は180KΩという事になります。しかし別のページには次のグラフが書かれています。

このグラフでは1MHzで動作するときの抵抗値は90KΩ程度に見えます。なんだか式とグラフが合わないっぽい・・・それともデーターシートの読み方を間違っているのか?

そこで市販FCに積まれているDCDC回路を実測すると抵抗値100KΩでほぼ’1MHzで動作していました。という事はグラフが正しいのでしょうか?

この辺りを含めて確かめる為に動作させてみます。なるべくデーターシートのリファレンスに近いパターンに基板を削って・・・

実装しました。

既に色々試してゴチャゴチャになった後の写真

動作させると狙い通り5Vが出てきますが、何だかリプルが大きいんですよね。特に5Ωのセメント抵抗を付けて1A流すと盛大にリプルが乗ります。

黄色:インダクターを通る前。青:インダクター通過後。

で、色々いじったのですが改善しません。というか、動作周波数が1MHzになる様に設定した筈なのに65KHzで動作しており、波形も随分と汚いのです。

因みに市販FCだとほぼ1MHzで動作しており波形もきれいです。

黄色:インダクターを通る前。
インダクター通過後の波形を残していませんでしたが上とは比べ物にならない綺麗な直流でした。


いろいろ弄ったのですが、今だになぜ周波数が低いのか不明です。もしかしてMP1584ENがパチもんなのか?
たしかに、Digikeyだと1個300円くらいするのがいくら中国通販とはいえ10個で218円は怪しすぎる気がします。

うーん、どうしよう? 市販FCとICを入替えればハッキリするでしょうが、ちょっとリスクが高いですよね。

そこでAmazaonでMP1584EN搭載モジュールが格安で売られていたのを発注しました。コイツで動作を確かめて上手く動いているのなら自分の基板とICを交換してみようと・・・。
そして到着したのがこれ・・・

Amazonで購入したMP1584(のはずの)モジュール。
ICの型番が消されています。

これどう見てもMP1584ではないです。デバイスのマーキングは消されていますがピン配置的にはMP2307っぽい。商品ページにはハッキリとMP1584ENと書かれているのに・・・とりあえず波形だけ見て返品しました。

謎IC使用のモジュール。周波数は263KHz。自分の基板よりはかなりマシな出力。

もう何を信じてよいかわからなくなってきました。
確実なショップでMP1584ENを購入したいのですがDigikeyだと送料が2000円くらい要るみたいなんですよね。
そこでマルツエレック経由だとDigikeyの商品が送料250円で買える事を発見。注文して現在入荷待ちです。

フライトコントローラーを自作してみる。~その10~ FPVで飛ばす。

前回、自作フライトコントローラーでホバーリングできるところまで確認したので次はFPVで飛ばしてみたいと思います。

が、その前に電源周りをもう少し強化しておきます。前回ノイズっぽかったのを転流ダイオードの配線を縮めて改善したのですが、まだスイッチングノイズが載っているのでその他の配線も縮めました。またGNDも配線追加により強化し、ノイズがかなりマシになりました。第二弾の基板ではこの辺りを盛り込む必要があります。

スイッチングレギュレータ周りの配線短縮&GND強化
だんだん汚くなってきました。

また機体発見ブザーを鳴らすトランジスタ、2SC2712のピン配を間違っていてブザーが鳴りませんでした。そこで無理やりトランジスタの向きを変えて取り付けています。
更にベース電流を決めるR14を100KΩにしていたのは大きすぎで5.1KΩに変更しました。試作基板はちゃんと5.1Kだったのになぜか回路図の段階で間違っていたのです。

機体発見ブザー周り。
トランジスタ斜め取付け。
R14はこの後変更しています(5.1Kの手持ちがなく6.8Kを使用)

以上の対策をした上でレース機に積むのですが、5インチ機にいきなり積むのも勇気がいるのでまずは3インチ機で試します。しかしフライトコントローラは35mm角なので一般的な3インチ機には積めません。そこで以前作ったウッドフレームに積んでみます。これだと35mm角の基板を載せるスペースがあるのです。


久々に登場、木製フレーム機。

この機体、いまはバラバラなので別の3インチ機からフレームとFC以外の部品を持ってきました。
ESCは25mm角なのでこの様な変換スペーサーをプリントして載せることにします。

35mm角⇔25mm角変換スペーサー

こんな感じで25mm角のESCの上に35mm角のFCが載っています。

全てが無理やり・・・

そしてホバーリング実験。
この時点ではBetaflightのバージョン3.5を書き込んでいて、前回の確認と同じで問題なくホバーリングできます。。
次にBetaflight4.2を書き込んでみます。前回の機体では4.2だと機体の揺れが収まらなかったのですが・・・この機体だとピタッと安定しています。

ならばFPVやっても大丈夫そうですねー。
という事で近くの原っぱにやってきました。

ゴーグルを付けて飛ばしてみると、何事もなく飛んでいきます!!
基板はツギハギだらけですが飛んでいる間は市販FCと特に違いは感じられないのです。
息子にも飛ばさせてみましたが特に違和感は無い様でした。

という事で色々見つかった不具合を修正すべく第二弾のパターン設計をしながらも次は5インチ機で試そうと思います。

フライトコントローラーを自作してみる。~その9~ 動作確認

前回基板に部品を実装したので、いよいよ動作させてみます。

まずはUSBコネクタから5Vを入れて電流が振り切れない事を確認しました・・・これは問題なし。
その後、BOOTボタンを押しながらPCとUSBケーブルで接続するとDFUモードに入る筈ですが・・・入りません。(T_T)

回路を見直していくと基本的な間違いに気づきました。USBのD+とD-が逆になっています!!そりゃダメだわ。


完全に見落としですねー。

とにかく修正します。
D+とD-には後からダンピング抵抗を入れられる様0Ωの抵抗を付けているのでこのパターンを使って配線をクロスさせます。

モーターのコイル巻き直しに使ったエナメル線で配線をクロスさせました。

改めてケーブルをつなぎなおすと、今度はDFUモードに入りました。
そこでBetaflightConfiguratorのUpdateFirmware画面から以前作ったファームを書き込みました。
ここまで何とか問題なし(いや問題はあったけどとりあえず修正済)。

そして改めてケーブルを挿し直してBetaflightConfiguratorで接続すると、ちゃんと認識されています。この状態で基板を手で動かすと傾きが表示されるので、ジャイロセンサーも正常に接続できている事になります。実はここのパターンが細かくて一番心配でしたが正常にリフローできた様です。

あとはフライトコントローラーとしての諸々の設定をしていきます。
ここまで正常。

次に受信機を接続し、送信機の操作が伝わっている事も問題なし。

ではESCを接続してモーターを回してみます。安定化電源から2セル分の7.4Vを供給してBetaflightConfiguratorモーターつまみを上げていくと・・・ちゃんと回ります。

ならばバッテリー(3セル)を接続して送信機から制御してみると・・・なぜかArmingできません。安定化電源に戻して色々試したところ、どうやら2セル電圧だとArmingできるのに3セル電圧だとダメみたいです。
となるとBEC回路ですかね。電源電圧によって違いがあるのはBEC回路より手前だけの筈・・・。

そこでBEC回路の出力をテスターであたるとちゃんと5Vになっています。
しかしオシロで見るとBECのスイッチングノイズが電源が高いと大きく載る様です(波形取り忘れた)。

原因はどうやら図のところ、スイッチング電源のダイオードのループが長すぎた様です。
2層基板に無理やり載せたので電源周りが厳しい気がしていたのですがやっぱり。 GNDの取り回しが遠回りな感じ。

そこでGND側を最短になる様に配線を追加しました。これでもOKだったのですが念のため5Vラインに47uFを追加しています。でもまだちょっとノイズっぽいけど先に進めていきます。

これで3セル電圧でもArmingできる様になったので例の「えー加減な機体」にペラを付け、Angleモードでホバーリングさせてみます。

すると斜めに振動しながら浮き上がりました。でもこれは想定内。試作回路で飛ばした時もファームがBetaflight4.2だと同様の現象が起こり、市販のFCでも同じでBetaflight3.xに下げると安定したのです。今回もファームのバージョンは4.2を書き込んでます。
4.2で揺れる原因は調べていませんが何か機体の特性みたいです。でもバージョンで変わるのでPIDかフィルターかそのあたりを調整すれば4.2でも納まりそうな気がします。

とりあえず今回はBetaflight3.xを書き込んでみます。
・・・すると、あれ?またDFUモードに入らないぞ?

どうもDFUに入る時と入らないときがあります。
DFUモードに入れる方法には二通りあって、BOOTボタンを押しながら電源を投入する方法とBetaflightConfiguratorの「ブートローダー/DFUを有効化」ボタンを押す方法があります。このどちらの方法も不安定で、ダメなときはずっとダメなのに入る時は繰り返してもうまく入るのです。成功率30%くらいでしょうか。

BOOTボタンを押すとSTM32F411のBoot0端子がHレベルになる筈で、実際オシロで見てもHになっていて、この部分は大丈夫だと思います。
ここでひとつ気になるのはBoot1端子です。 Boot1はPB2と共通の端子で、マニュアルによるとDFUモードに入れるためにはこれをLレベルにすることになっています。
しかしDIOと共有なんですよね。この端子を本当にLに落とす必要があるのか、回路図を書くとき疑問に思いました。そこでSTマイクロエレクトロニクス社の純正開発ボードSTM32F411Nucleoを調べたらこの端子はオープンで、これを使った試作機は問題なかったので、安心してフライトコントローラーもオープンにしていたのです。
しかし改めてマニュアルを読むとやはりLにしろと書いてあります。
という事で0.5mmピッチQFPのリードに無理やり電線をハンダ付けしてプルダウン抵抗をつないでみました。

これで成功率が上がりました。でもまだ時々ミスるのでまだ何か他に原因がありそうですが、やっぱりBoot1はLにするのが正しいのですかね。まあマニュアルに書いてあるから当然そうすべきで、最低でもパターンを引き出しておけば良かったんですが。でもNucleoはなんで大丈夫なんだろう?(端子オープンなのでたまたま上手くいっているだけなのかもしれません)

時々失敗する理由は判りませんが、とにかくBetaflight3.5のファーム書き込む事ができたので再びホバーリングにチャレンジ。
初飛行の動画です。

ちょっとふらついていて調整の余地が(私の操縦技術の問題も)ありますが一応ホバーリングしています。

あとOSDとBLACKBOXへのロギングも大丈夫でした。
ここまでの問題点をまとめると次の通りです。基板の第二弾を作る時(やるのか?)修正したいと思います。

  • USBのD+とD-の入替り。
  • 5Vスイッチングレギュレータ周りのGNDの取り回し
  • Boot1端子のプルダウン

という事で何とかホバーリングするところまでたどり着いたのでレーサー機に載せてどうなるかを試していきたいと思います。

フライトコントローラーを自作してみる。~その8~

いよいよフライトコントローラーの基板に部品を実装したいと思います。

まず実装前の基板はこれです。PCBgogoで製作して入着済。

約500円で10枚作れるPCBgogoの基板

そしてメタルマスクも購入済。こっちは基板よりも高くて約¥1000します。
画用紙をレーザーカットして代用できないかとも思いますが、初めてのリフローなので確実な方でやってみます。

実装前の準備として部品を紙の上に並べていきました。コンデンサの様に何も書いていない部品もあるので手をひっかけてバラケると大変なことになります。なので紙はテープで机に貼り付けています。

そして板の上に不要な基板の切れ端を貼り付けて固定治具にします。
まずは部品が少ない裏面(機体に積んだ時に下側にくる面)から実装する事にしました。

その上からメタルマスクを貼り付けて・・・

慎重に位置合わせ・・

マスクの上からクリームはんだを塗っていきます。

プラスチック板の切れ端でスリコミ スリコミ・・・

マスクを剥がすとこんな感じでクリームハンダが載っています。
まあ大丈夫そうです。

そして1個ずつピンセットで部品を置いていった後の写真。
この時には気づいていませんが左下のスイッチングレギュレーターICの位置がずれていて、リフロー後に気づく事になります。

ではいよいよオーブントースター(改)リフロー炉に投入。
不要基板に温度計のセンサーを貼り付けて横に置き、温度を見ながらやります。

スタート!
そして リフロー中・・・

よし終わった・・・

大体良いのですが、先程書いた通りレギュレーターICがずれていたのでポロッと落ちてしまいました。これは後ほど手ハンダで取り付けます。

またよく見るとOSD用ICのリードにブリッジがあります。なにか条件が良くなかったのでしょうね。クリームハンダが厚すぎたのかな?
これもはんだゴテで除去します。

ちょっとピンボケですがMAX7456のリード2か所にブリッジが見られます。

ハンダブリッジとレギュレータずれ以外、見た感じは良さそうです。

では表面側の実装に取り掛かります。
ところで表面にクリームハンダを塗る際、裏面には既に部品がついているので先程と同じ方法だと基板が浮いてしまいメタルマスクと基板が密着できない事に気づきました。
そこでMDFをレーザーで切り、部品のない四隅を支える治具を作成しました。このままだと基板厚の分MDFより高くなるので厚みが基板とほぼ同じ1.6mmの段ボールを見つけてきて基板の周りに置く事で全体が面一になりました。

1.6mm厚の段ボールに窓を開けてこの上に載せると全体が同じ高さになるのです。

あとは先程同様クリームハンダを塗って部品を載せました。

SHコネクタやタクトスイッチが溶けないか心配

リフローの時、実装済みの裏面から部品が落ちるとまずいのでアルミ箔で熱を遮ってみました(効果の程は判りませんがとりあえず大丈夫でした)。

リフロー完了

コネクタやスイッチが溶けないか心配していましたが無事みたいです。
でもやっぱりマイコンのリードにブリッジがありますね。何がいけないんだろう。
なお表面の過熱により裏面のブリッジが直っていないかと期待しましたが変化ありませんでした。 まとめてはんだゴテで除去します。

リフロー×ブリッジでググると、クリームハンダがそもそもブリッジしている場合は当然として、高温時間が長い場合も狭い隙間にハンダを吸い上げてしまう様です。毛細管現象みたいなものですかね。
今回のはリードの少し上でブリッジしているので高温長すぎの方かもしれません。

何はともあれ、基板に部品がつきました。
次は動作を確認していきたいと思います。

フライトコントローラーを自作してみる。~その7~ リフロー炉

細々と続けているフライトコントローラー自作の続きです。
部品が一通り揃ったのでリフローの準備を始めます。

フライトコントローラーはすべて表面実装部品を使うので手ハンダでは難しく、リフローで実装したいのです。
また35mm角の基板に部品を載せていくと両面実装になるので、ホットプレートを使ったリフローでは裏側実装のとき密着できない懸念があり、ここはやはりリフロー炉を使う必要がありそうです。

という事でオーブントースターを改造してリフロー炉を作る事にします。
内容的にはスイッチサイエンスさんのこのキットを真似して作ります。
(キットはずっと品切れなのでバラで部品を集めます)

まずオーブントースターを入手。リサイクルショップで適当なものを¥1800で買ってきました。TIGERのKAM-A130という機種で1300Wの品です。どれだけのパワーがいるか不明なので、足りないとどうしようもないので強めの機種を選びました。

ヒーターは3本備えていますが、この内2本は並列につながっています。常温で抵抗値を測ったところ並列状態の2本と単独の1本が同程度の値になっていて、2系統の配線が半分ずつのパワーを受け持つ様に制御しています。

前面にはタイマーと温度設定つまみがあります。タイマーはゼンマイ式で0まで戻ると「チン」となるアレです。温度設定つまみはバイメタル式サーモスタットらしき機構につながっています。
タイマーの方はそのまま安全タイマー(なにかトラブルがあって通電を続けても時間が来たら止まる)として使いたかったのですが、カバーが金属のツメを折り曲げて止めてあり、一度外すと元に戻せなくなりそうなので諦めました。
結局ヒーターに接続する電線だけを引き出して利用することにします。

回路はこれ。
オリジナルのスイッチサイエンスのキットはATMega328Pを3.3Vで動作させていて、これはたぶん温度センサーのMAX31855が3.3V動作の為だと思います。でも今回はAdafluitのMAX31855モジュール基板(秋月電子で入手)を使うので内部に5V→3.3Vレギュレータを持っているし、更にSSRは入力が4V以上となっているので5V系のArduino UNOの方が都合が良いのです。

温度を測定する熱電対は秋月電子で買ったステンレス管に入ったタイプでやってみます。
オーブンの内部に突っ込むので電線がピラピラしているよりもしっかりした棒状のセンサーを突っ込む方が保持しやすいと思ったのです(が、これは失敗だった事に後で気づきます)。

では改造です。
オーブントースターの筐体に穴をあけて電線を引き出します。穴の縁が鉄板そのままだと電線を傷つけそうなのでハトメを打ちました。 でもハトメの穴も案外ギザギザしているんですね。これだと効果が薄いので結局ハトメは外して他の方法を探します。

そして見つけたのがこれ「ダイソーのシリコーンマット」。230度までOKとなっています。これを適当に切り電線の周りに巻いて穴にツッコミました。


これで電線を傷つける心配はないと思います。

制御回路はまだバラックです。

ファームをGithabから取ってきてリフロー条件もそのままでArduinoに書き込みました。
そしてとりあえず何か焼いてみます。以前基板を発注したら間違って届いたものを使い、適当なランドにクリームはんだを塗って適当なチップ抵抗を載せます。


まずはソースコードに最初から書かれていた温度プロファイルそのままでやってみます。これは130℃まで上がるとで15秒待ち、その後230℃まで上がると目標を225℃に下げ、更に100秒経過するとすべてのヒーターを止めるという動作です。

ではスタートスイッチをポチッと。
最初の段階は1系統のみヒーターONで130℃を目指して温まっていきます。 そして130℃で一旦ヒーターが切れますがそれでも暫く温度が上昇し140℃まで上がりました。そして15秒のタイムアップ後2系統共ヒーターONとなり230℃を目指して上昇していきます。230℃に達するとヒーターOFFになり目標温度が225℃に下がるのですがまだまだ温度が上昇し240℃を超えてしまいました。基板からは時々プチッという音が聞こえてきます。その後225℃まで下がるか下がらないかの間に100秒の待ち時間が過ぎて一通りの処理が終了しました。

扉を開けると・・・

何か色が濃い・・・

結果・・・基板が黒くなっていて過熱しすぎっぽいですね。

左はリフロー前, 右がリフロー後。
過熱により黒くなりました。

ならば温度センサーがちゃんと温度を取れているのか、熱電対温度計と並べてヒートガンで過熱してみます。

結果、温度はまあ一致するのですが、ステンレス管に入った方は温度が伝わるのに時間がかかり、遅れて追いつく様な感じになります。
ステンレス管の熱電対を選んだのは失敗ですねー。さっき温度読みが240まで上がりましたがこれは遅れた表示なので実際はもっと上がっていたと想像できます。
まあちょっと予想はしていて、電線直接の熱電対が何本か手持ちが あるのでステンレス管がダメならこっちに変えようと考えていました。

電線直接の熱電対だと固定しずらいのでどうするかですが・・・3Dプリンタで使ったテフロンパイプがまだあった筈。これを適当に切ってその中に熱電対を通し庫内まで貫通させてみます。

次は制御回路と温度計、二つの熱電対を基板のほぼ同じ位置に貼り付けて動作させてみます。

こうすると制御回路と温度計の表示がほぼ同じで動作しているので測定自体は大丈夫みたいです。しかし通電を止めてから10℃くらい上がるのは変わりません。ヒーターからセンサーまで熱が伝わるのに時間がかかるのでしょう。

このファームは設定値に温度が達したら通電を切り、設定値よりも下がったら通電するというシンプル制御です。そこでPIDを追加してみたりと迷走したのですが結局止めました。最大温度に達する直前に過熱をゆるめるので温度の跳ね上がりはなくなりますが、最大温度付近にいる時間が長くなってしまうのが気に入らなくなったのです。

で、結局元通りのファームを使って温度プロファイルだけ調整する事に落ち着きました。

なお庫内でピロピロしない様、こんな感じでセンサーを固定しようと思います。この状態で基板に貼り付けた温度計と比べると、温度計の方が最大10℃くらい高い温度となるのでその分と跳ね上がり分を差し引いた上限値にします。

こんな感じで横からセンサーが出っ張ります。

更に何度か試してほぼ目途がたったので、次はいよいよフライトコントローラー基板に部品を実装しようと思います。

フライトコントローラーを自作してみる。~その6~

PCBGOGOに発注していた基板ができてきました。

こんな箱に入ってきました。

そして基板・・・

10枚550円。以前と比べると信じられない低価格です。
パターンを見ていると何だか無駄な場所が見えてきます。

今回表面実装なのでリフローをする予定です。
ハンダペーストを塗るためのマスクは画用紙をレーザーカットして作れるかとも思ったのですが、リフロー初挑戦なのでメタルマスクを購入しておきました。

メタルマスクは1100円。
基板よりこっちの方が高い・・・。

基板はできましたがまだ部品が揃っていません。
オーブントースターの改造もしなければならないので組立てができるのはしばらく先になりそうです。