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USB PD電源から15Vを取り出す。

とある用途で5V/8A程度の移動可能な電源が欲しくなりました。

移動可能な電源といえばまずモバイルバッテリーが思い浮かびますよね。
でも普通は3Aが上限です。用途的には8Aを2分割して4A×2系統でもいいのですが、やはり3Aの壁が超えられません。
必要な5V/8Aは40WなのでUSB PD電源の45W以上に対応した電源なら電力的には足ります(ちょっと余裕がないですけど)。この場合PD電源から出てくるのは15V/3AなのでDCDCで5Vに落とせばよいかも・・・

DCDC

秋月電子にはこんなDCDCコンバータが売られています。[115108]MYMGK00506ERSR使用 5V出力 最大6A 大電流DCDCコンバーターモジュールキット
最大入力電圧が上限ギリギリの15Vですが、これだと5V/6Aが取り出せる事になっているので、2個並べれば目的を叶えられそうです。

PDトリガー

USB PD電源から15Vを取り出すためのデバイスは「USB PDトリガーケーブル」等という名前で売られていますが、折角なので作ってみました。

それを実現してくれるのがCH221Kというデバイス。秋月電子で現時点50円です。
[118022]USB PD シンクコントローラー CH221K

このIC、TYPE-CコネクタのCC1,CC2経由でPD電源と通信して必要な電力を取り出してくれます(当然ですがPD電源側が対応していればですが)。何Vを取り出すかはCFG端子とVDDの間に接続する抵抗で設定できます。今回必要な15Vなら100KΩを取付ける事になります。

回路

という事で以下の回路でやってみました。ほぼデータシート記載の通りですが、PG(PowerGood端子)は所望の電圧が得られたらONとなるオープンドレイン出力なので、正常出力を示すLEDを付けてみました。
R2が100KΩなので15Vが出力される予定です。
R3とR4はPD電源がこれを検出すると何か機器が繋がったと判断して5Vを出力する仕様なので、無いと最初の5Vが出ずCH221Kが動き出しません(試してないけど、その筈)。
VDDはCH221K内で3.3Vにレギュレートしてあるので、抵抗R1にはVBUSとの電位差に従った電流が流れます(抵抗の許容電力には注意)。

作る

では基板を作って・・・

そして実装・・・表側(既にDCDCコンバータも実装済)

裏側(緑色の配線はLEDの所でパターンをミスっていたのを修正。上記の回路図は修正済です)

電源投入!

現時点、私はPDなモバイルバッテリーを持っていないのでノートPCの充電に使っているPD電源を接続すると、あっけなく15Vが出てきました。

そしてDCDCコンバータ(とりあえず1つだけ実装)からも問題なく5Vが出てきます。

また以前の投稿に書いた電子負荷装置を使って6Aまで流してみましたが電圧もほぼ下がらず(怖いので短時間で止めましたが)。定格通り働いてもらえそうです。

TIG溶接機 TIG 220P AC/DC を修理してみる。

息子がジモティーで見つけてきたTIG溶接機を買うというので、二人で運転を交代しながら3時間ほど車を走らせて引き取りに行きました。
機種は TIG 220P AC/DC。
中華製の少し古い溶接機ですがTIGモードとMMAモード(=手棒溶接)が使えます。

持ち帰って諸々の準備をしたのち電源を入れてみたところ、

MMAモード → 普通に動く
TIGモード → うんともすんとも言わない

という状態でした。
販売者は「自分は専ら手棒溶接で使っていた」と言っていたので、まあ確かにその通りなのですが、一応返品を申し出てみた・・・しかし結果はあっさり拒否。
という事で、修理にチャレンジしてみます。

症状を整理するとこんな感じ。

  • MMA(手棒溶接)モード
    7セグLEDに電流値表示あり
    アークも飛ぶ
    よって見た感じ正常そう
  • TIGモード
    7セグLEDにはスタート電流値のみ表示
    WELDING電流、BASE電流はダイヤルを回しても変化なし
    (これは異常なのか正しい動作かは正直よく分からない)
    トーチのスイッチを押してもアークが飛ばず、ガスも出ない(これが致命的)

こうなると一応ばらしてみるしかない。という事でフタを開けてみましたが、溶接機内部の全体像は写真を撮り忘れました。
構造は(想像混じりですが)ざっとこんな感じだと思います。

故障個所の特定

MMAモードでは正常っぽく動作するので、インバータ部、Hブリッジ部のあたりは生きていそう。
またMMAモードで電流値を変化させると表示基板に繋がる配線の電圧も一緒に変化しているので、表示基板から先も正常っぽいです。
となると怪しいのは制御基板ですね。基板を外して眺めてみましょう。

制御基板

  • 基板には14pinDIPのICが6個載っています。左から順に・・・
    LM324N  :オペアンプ
    CD4066BE :アナログスイッチ
    LM324N  :オペアンプ
    CD4081BE :ANDゲート
    CD4013BE :D-フリップフロップ
    CD40106BE :シュミットインバーター
  • 専用ICやマイコンは載っていないので「頑張れば直せる」可能性が上昇しました。
  • 基板上部のTO-220パッケージは12Vの3端子レギュレータで、ロジック系は概ね12V動作。
  • そこから9Vレギュレータを通して、電流設定用ボリューム等のアナログ系に供給している。

他にも抵抗やダイオードが沢山載っていて嫌になりそうです。

回路を追う

ぱっと見で分かるような異常は無いので地道に回路を追っていくしかなさそうですね。
いつもの様に「基板写真を撮る→裏面をPC上で反転→表裏を見比べながら回路図を書く」でやりますが、ICやボリュームの下の配線は見えないのでテスターで配線を当たる部分も多そうです。
なお基板は両面基板(二層基板)です。
いずれにしても全部を回路図にするのはあまりに大変なので動作的に怪しそうな所に絞って調査します。

基板の裏表(裏面は反転済)

特に調べたい箇所を書き出すとこんな感じ。。。

  • TIG / MMA 切替回路(X4まわり)
  • 各ボリュームの信号がどこへ行くか(特にRT5,6,7)
  • 7セグLED基板へ電流値を送っている部分(X7の2pin)
  • トーチのトリガーボタン信号の行き先(X2まわり)

そして書き出したのが下の図。
全体の1/2~2/3程度は書き出せたと思うが、間違いも多々あるはず。

安定化電源から電圧を入れてみる

ここまで来ると電源端子とか信号の流れもある程度見えてくるので安定化電源を用いて12Vレギュレータの入力に15V程度を印可し、各部の電圧と動作を確認します。

そこで明らかな異常を一つ発見→U4 の 1pin

本来、X2のトーチスイッチを押している間は12Ωのサーミスタを通してQ20のベースがほぼ0Vとなり、U4の1pinは L になるはずなのに、約7V 出ています。
Q20とU4のどちらが悪さしているかを確かめる為にQ20を外してみましたが、それでも7Vが加わっているのでU4から電圧が出てきている様ですね(入力端子なのに!)。
さらにU4を触ってみると、少し熱いです。

という事で、少なくともU4(CD40106BE)は壊れていると判断しました。
何か内部でショートしている気がします。

修理

他にも壊れている個所があるかもしれませんが、まずはU4を交換してみましょう。
CD40106Bを注文し、約1週間後に到着。今後を考えて ICソケットで装着しました。
(厚みが増してちょっとパネルに当たるけど気にしない)

動作確認

まずは先程と同様、安定化電源から電圧を加えてみます。
U4-1pin の電圧 → Q20が無いままの状態だと約0Vで正常ですね。
Q20もハンダ付けして問題なさそうなので、もう一度溶接機本体に組み付けてみましょう。

そして電源ON。
トーチスイッチON → ガスが出る。
アークもちゃんと飛ぶ。\(^O^)/

なお7セグLEDへのWELDING電流やBASE電流表示は、溶接動作中にそれぞれのタイミングで表示されていて、回路的に見ても多分これが正しい仕様なのだと思います。

パルスモードやPOST_TIME(終了後暫くガスを出す)機能もそれっぽく動作していますが、まあこの溶接機の本来の動作が全て把握できている訳ではないので使ってみて問題があれば、また調べましょう。

結果

今回の基板はマイコンや専用ICを使わず、全て汎用のオペアンプやロジックICで構成しているので、回路を追うのは大変でしたが部品は手に入りやすくて助かりました。

という事で無事TIG溶接ができるようになりました。
ACモードがあるのでアルミ溶接もやってみましたがそれっぽく溶接できています。
(溶接の腕はもっと磨く必要がありますが)

ATmega4809を使ってみる。

先日「Arduino UNO / Nano よりもピン数は欲しいけどなるべく安いマイコンを使いたい」という状況になりました。
そこで価格が安い順に探して目を付けたのがATmega4809
これは Arduino Nano Every にも採用されている、48ピンのAVRマイコンです。

なおNano Everyだとピンヘッダに接続されていない端子が多く、結局Nanoと同じピン数しか配線されていません。
よって今回はATmega4809を素の状態で使うことにします。

基板の準備

とりあえず配線引き出し基板を作って実装しました。
マイコン以外はジャンパー1本とコンデンサ2個だけ。
発振子すらありません(内臓オシレータを使う予定なので)。

ATmega4809の書き込み方法

ところで新たなマイコンを使う場合は書込み手段を整える必要があります。
ATmega4809を含む最近のAVRマイコンは従来のISPではなくUPDI(Unified Program and Debug Interface)というインターフェースでプログラムを書き込む仕様になっています。

UPDIは1本の信号線だけで書込みとデバッグの両方に対応している(当然ですがVCC / GND は別途必要です)、非常にシンプルで便利な仕組みです。

しかし・・・UPDI書込み器を持っていません

そこで下記ブログを参考に簡易的なUPDI書き込み回路を作ってみました。
抵抗とダイオード1本ずつのシンプルな回路です。
https://nemuisan.blog.bai.ne.jp/?eid=239957

PCとはUSBシリアルインターフェースで接続します。
写真のFRISKケースにはUSBシリアル変換ICのFT232RLが入っています。

プログラムの書き込み方法

プログラムは MPLAB IDE X でビルドして*.hex ファイルを作成しておきます。

書込みには avrdude を使用して以下の様に実行しました。

avrdude -v -p atmega4809 -P com8 -c serialupdi -b230400 -U flash:w:A4809_StepperDriver.X.production.hex

各オプションの意味は以下の通りです。

  • -v
     Verbose(詳細表示)モードを指定します。情報が多く表示されます。
  • -p atmega4809
     マイコンの型番を ATmega4809 に指定します。
  • -P com8
     使用するポートを COM8 に指定します。
  • -c serialupdi
     プロトコルを UPDI に指定します。
  • -b230400
     ボーレートを 230400bps に指定します。
  • -U flash:w:XXX.hex
     フラッシュメモリに XXX.hex の内容を書き込みます。

実行後しばらくメッセージが出た後、最後に以下の表示が出れば書き込み完了です。

Writing 332 bytes to flash
Writing | ################################################## | 100% 0.78 s
Reading | ################################################## | 100% 0.16 s
332 bytes of flash verified
Leaving NVM programming mode

Avrdude done.  Thank you.

これで、プログラムの 書き込みと実行 までは問題なく行えました。

しかし、デバッガが使えない・・・

ただし、この簡易UPDIインターフェースでは デバッガが使用できません

せっかくUPDIというシンプルなインターフェースを採用しているので、MPLAB IDE X がUSB-シリアル変換経由でのデバッグをサポートしてくれたら良いのに・・・

少し込み入ったプログラムになると、デバッガが使えないのはかなり厳しいです。

という事で、結局はMPLAB SNAPを購入しました。

最終的には、秋月電子で MPLAB SNAP (¥2,200円)を購入 しました。
これなら書込み/デバッガ両方に対応しています(最初からこうすればよかったのか)。

なおMPLAB SNAPは基板むき出しなのでThingiverse からケースのデータをダウンロードして3Dプリントしました。また触った感じ結構温かいので念のためヒートシンクを貼り付けました。

以上で書き込みとデバッグが可能になりました。
しかし暫く使ってみたところ、もう少し処理能力も欲しくなってきたので結局このマイコンは止めてSTM32F103を使う事にしました・・・(チャンチャン)。

ミニ四駆をラジコン化 ~その4~ 回路とプログラム

前回3Dパーツのデータを投稿し、「その他のデータは追って掲載予定」と書きながら放置してしまいました。。。という事で今回は回路図とESP32_C3に書込むプログラムを掲載します。

受信(車体側)基板回路図。

受信機用プログラム
https://www.hoihoido.com/data/ESP32RCcar_C3.zip

プログラムのビルドはPlatformIOで実施しています。
ArduinoIDEでビルドしたい場合は*.inoファイル(*の部分はフォルダと同じ名前)を空っぽの内容で作ってmain.cppと並べておけばビルドできると思います。
なおESP32Servoライブラリのインストールが必要です。

送信機(コントローラー)回路図

そして送信機用プログラム
https://www.hoihoido.com/data/ESP32-RCTX_C3.zip

実際の基板

基板は下の様なものを作成しました。
右が受信機用(両面だしなるべく小型にするためPCBgogoに発注しました)。
左が送信機用(こちらは自作基板です)。

ESP32_C3への書き込み方

ESP32_C3へ書き込む方法を書いておきます。
(PlatformIOでのビルドまでは終わっている前提)

ESP32_C3はUSB信号を直接接続して書き込むことができます。FT-232RL等のUSBシリアル変換を使わなくてもいいのです。
PCとの接続にはこんなケーブルを使いました。USB-Aプラグからそのまま4本の線が出ていてQIコネクタに繋がっています。


この4本をそれぞれ基板につなぎます。
GND,+D,-Dは基板上の同名の端子へ。
+5Vは受信基板の場合回路図中の「+5.0V」へ。
送信基板だと「VCC J2」へ接続します。

そしてESP32_C3のIO9端子をGNDに落としておいてUSB-AプラグをPCに挿します。

(Windowsの場合)デバイスマネージャーを開くとCOMポートがある筈です。

あとはPlatformIO上で書き込み先をAuto又は上記COMポートに設定し、「→」ボタンを押すと書込みが始まります(未ビルドであればビルドに時間を要するかもしれません)。


下図の様に「SUCCESS」と表示されたら書込み成功です。

小さなステップアクチュエーター

ちょっと作りたい物があって小さなアクチュエーターについて調べました。
用途的には数㎜程度伸縮する物を沢山並べて制御したいのです。
最初はRCサーボを考えましたが、沢山並べるには1個あたりの単価をもっと安く抑えたいです。

そして行き着いたのが写真のリニアアクチュエーター。ステッピングモーターで送りねじを回す仕組みになっていて、どうやらデジカメなんかに使われているみたいですね。
これがAliexpressでは60円程で売られています。

電極はこの4本だけ。バイポーラのステッピングモーターです。


ステッピングモータードライバICのTB6608FNGをピッチ変換基板に載せてブレッドボード上で動かしてみました。

実測ではストロークが約8.2mmで、これを約2600ステップで移動します。
このアクチュエーターは使えそうですね。
なのでモータードライバとアクチュエーターを一体化した基板を作ってみました。
可動部にはキャップ(黒くて見辛いですが3Dプリントしたやつ)を取り付けています。

表側

裏側
基板からはみ出している抵抗とコンデンサはチップ品に変更予定です。

ステッピングモーターに入れる信号がどれくらいの速さまで耐えられるか試してみました。
加減速制御をせずに動作させると10mm/S(315μS/step)付近から脱調しますが、等加速/減速させると50mm/S(63μS/step)でも脱調せずに動作しています。
50mm/Sを超えると見た感じの速度が上がっていないので、ArduinoNANO側の動作が追い付いていないのだと思われ、実際はもっと速く動作できるのかもしれません。

TB6608FNGもAliexpressだと100円程なので諸々を入れても200円程で作れます。
色々と使えそう。

ハンズマン ガラクタ市の予想(2025年 秋)

ハンズマンは九州を中心に展開するホームセンター。そこで毎年春と秋に開催されるのが「ガラクタ市」。このブログで何度も紹介しています。
恐らく今年の秋にも開催されることでしょう。

という事で10月になると、ちょっとソワソワしてきますね。
しかし開催日は比較的直前になって公表されるので今年の秋は何月何日に開催かというのはまだ分かりません。

なので予想してみます。

下の表は私が把握している範囲で最近10年程のガラクタ市開始日です(間違いがあったらゴメンナサイ)。

毎回、木曜日に開始して翌週の月曜(又は火曜)までの開催となります。
なお2020~2022年はコロナの影響で未開催でした。

秋の開始日は大体10月後半ですね。2023年だけは11月後半になっていますが、コロナ明け初の秋の開催という事が影響したのかもしれません。
木曜日に開始というのは今回も間違いないでしょう。
10月後半の木曜だとすると今年は10月16日、23日、30日が該当します。なら10月23日ぐらいかなー。

という事で、ほいほい堂本舗的ガラクタ市予想は10月23日とします。

当たるかは知らんけど。

2025/10/13追記

ハンズマンのサイトで発表がありました。今年は10月16日開始だそうです。
(※大阪松原店のみ10月16日開始)
予想は外れちゃいましたね。。。

ミニ四駆をラジコン化 ~その3~ 完成版

だいぶ時が過ぎてしまいましたが前回の続き、ミニ四駆グラスホッパーRC化のその後です。

小中学生向けの組立講座は一か月以上前に実施しており、全員無事動作させる事ができました。
そして車体と送信機、最終的には下記の様になりました。

車体

車体は前回の投稿から、ほぼ変わっていません。

息子が持っていた正規のグラスホッパーと並べたところ。

ミニ四駆RC化でキモとなりがちなステアリング部分、動作が分かりやすい様に動画にしてみました。

4グラムサーボをバッテリーの上に載せ、ここからゼムクリップを伸ばして曲げたリンケージで接続しています。

Android送信機

こちらも前回から殆ど変わっていないのでスキップして・・・

ホイラー送信機

こちらは手の大小にかかわらず扱いやすい様にと、試作を繰り返していたら沼にハマりましたが、最終的には下の形になりました。

裏側・・・

トリガーパーツのストッパーねじ取付け穴は3つ開けておき、手のサイズに応じて3種類の角度から選択できる様にしています。

トリガーやホイールにテンションを掛ける部分の動画です。動画ではトリガー部分のみですがホイール側も同じ構造です。輪ゴムでテンションを掛けておきM3ネジをストッパーにする事で、ほぼ同じ位置にカチッと止まります。

プリントパーツ一式

左の大きなパーツ2個は送信機用。中央より右の5個は車体用。

MDF(レーザーカット)パーツ一式

MDFは送信機側だけで使っています。
左下のホイールのみ5.5mm厚で他は全て2.5mm厚です。

基板一式

左側が送信機用、右側が車体用。

そして・・・

以前書いた様に小中学生に組立講座を行いました。
その際、最後に全員で走らせた風景・・・

3Dパーツ、MDFパーツをアップロードします(その他のデータは追って掲載予定)。

KiCadを使う時にIMEを旧バージョンに下げなければならない問題が解決されていた?

ちょっとニッチな話題ですが、KiCadを使う時のIMEバージョンの話です。

私はプリント基板を作成する際には無料の基板CADであるKiCadを使っています。
このKiCad、随分前(Ver6あたり?)からWindowsで日本語入力をする為のIME旧バージョンに下げておかなければ基板パターン作成中にフリーズするという問題がありました。

IMEを旧バージョンにしておけば特に問題なく動作するので大きな不満はないのですが、他の人にKiCadを薦める際に「IMEバージョンを下げてね」と言うのが嫌だったんですよね。

なお旧バージョンとか新バージョンとか言っていますが、きちんとしたバージョン番号が見当たりません。 Windowsに設定する場合も「以前のバージョンの Microsoft IME を使う」というメニューにチェックを入れる事で旧バージョンに設定していたのです。

最初はKiCad側の問題かと思っていましたが、KiCadのフォーラムによると、どうやらIME自体に問題があって対策が進まないという事みたいでした。
そして今回、久々にフォーラムを見ると下のコメントを見つけました

これによるとIMEのバグはWindows11ではFIXされていると・・・?

では早速Windows11のPCでIMEを新バージョンに戻して暫く使ってみたところ、現時点までフリーズは発生していません。

随分長い間改修されなかったですが、やっぱりIME側のバグだったのですね。
これで安心してKiCadを人にも勧められそうです。

三代目3Dプリンター ELEGOO Neptune4

わが家ではこれまで2機種の3Dプリンターを使用してきました。

一代目はこれ、MakerGear製Prusa mendelキットです。ブログを読み返すと2012年なので13年ほど前ですね。この頃はまだ個人で買える様な完成品は少なく、このキットもアメリカから個人輸入しました。
このプリンターも結構使ったのですが全ネジ棒フレームはちょっとした変更をする時でも大幅にバラして再調整が必要だったので二代目を作る決意をしました。


そして二代目はこれ、こちらは1からの自作です。直動系にはMakerSlideを使い、X,Y方向にシャフトをクロスさせて交点にヘッドがくる仕様にしました。これだとプリントベッドを振り回さないので速度を上げても造形物が剥がれ難いだろうという狙いでしたが、あまり速度を上げるとモーターが脱調してしまい、結局は殆ど速度アップはしていません。
なお、これを作っている頃から世の中では4~5万円で買える完成品が登場しており、そろそろ自作する時代も終わったかなという感じはありました(でも作り始めてたんでそのまま作ったんですが)。


この二代目プリンター、完成当初は結構精度良くプリント出来ていたんですが、最近色々と不具合が出てきて、一番問題なのはホットエンドの先端をつまんで揺らしてみると結構グニャグニャしています。組立当初はもっとカッチリしていたんですが・・・。
このせいで印刷精度が悪くなってきているのです。

詳しく見ていくとシャフトとリニアベアリングの間が少し遊びがあってカタカタと揺れています。
リニアベアリングがすり減ったんですかね。

リニアベアリングがLM8UU(短い方)の頃

これまでリニアベアリングにはLM8UUを使っていましたが、今回交換するついでにLM8LUUに変更してみました。
LM8UUは長さが24mmに対しLM8LUUは45mmなので、よりカッチリする事を期待していたのですが・・・取り付けた結果、あまりガタが減っていません。

LM8LUU(長い方)にしてヘッド部分が少し大きくなった。
なおヘッドの上に載っている青いのはベッドレベリングセンサー

こりゃシャフトの方が摩耗したんですかね?
という事で今度はシャフトを交換しようかとも考えたのですが・・・

AmazonのタイムセールでELEGOOのNeptune4が¥31,150円という広告が入ってきました。
実は職場にNeptune4proがあって結構な速度と精度で動作しているのを見ていたのです。
なお型番にproが付くのと付かないのとの違いは、メーカーのページで見る限りヒートベッドを部分的に加熱できるか全体同時加熱かの違いだけに見えます。

二代目プリンターのヘッドのブレがシャフト交換で改善する保証はないし、その他の細かな不具合の修正を考えると、新品が3万ちょっとで買えるなら、もしかするとこの方が安上がりかもしれません。
という事でNeptune4を発注しました。

すると2,3日程でこんな箱にて到着(玄関に「置き配」してありました)。

そして組立、と言っても何か所かねじ止めして少し調整するだけ。
今まで二代目が居た場所に三代目を設置します。
なお最近はフィラメントの樹脂にはPET-Gを使っています。

では動かしてみます。
最大500mm/Sでプリントできるという事ですが不安なので200m/S程度で。
二代目プリンターは50mm/Sで動かしていたので、これでも4倍高速・・・なのに出力が綺麗!

3Dプリンターを自作する事はそれ自体を楽しむのは有意義なのですが、実用として考えれば「買った方が安くて速い」という時代なのですね。もうすっかり道具として定着したという事なのでしょう。

その内レーザー加工機も「買った方が安くて速い」という時代が来るのでしょうか?
こちらはまだ3Dプリンター程の市民権が無いのでもう少し先だとは思いますが。

レーザー加工機の冷却水を冷却する。

今年は梅雨が6月末に終わってしまい、熊本は既に猛暑に襲われています。

そんなある日、レーザーで加工しようと思ったら水温が30度近くになっていました。
CO2レーザーの冷却水はあまり温度が高いとレーザー管に悪影響があるらしく、改めて検索してみると25度以下が理想、30度以上はヤバイという事が書いてあります。
こんな時、今までは冷蔵庫から氷を持ってきてタンクに放り込んでいました。

我が家ではキャンプ用の水タンク(容量20L)に貯めて使っています。

Suirei2
水タンク


ここに氷を投入しても思った程冷えないし、投入の度にタンクの水量が増えていくので余計に効果が薄くなっていきます。
そこでもう少し効率的に冷却する方法を考えてみました。

冷却システムをつくる。

以前不凍液循環式にするつもりで購入したラジエターがあるので、これにパイプを接続し、ぶら下げる為に電線の切れっ端をねじ止めします。

ラジエターをエアコンの吹き出し口前にぶら下げます。

そしてこのポンプで水を循環させれば水は冷えていくはず。。。。
なお今の所レーザー管に水を流すポンプとは独立したポンプを使っています。

動かした結果。

エアコンをつけた直後の室温表示は34度で水温を測定すると30度でした。
ここからエアコンを23度/強風に設定して水を流し、冷却を開始しました(レーザー加工機自体は停止中)。

当初10分たり2度のペースで下がり始めましたが少しづつペースが落ちて25度まで下がったのは30分後。ここで風の当たり具合を調整した後、1時間後に記録しようと思ったのですが記録し忘れて1時間15分後に見たところ21度まで下がっていました。

これくらいまで冷却できれば十分でしょう。タンクに手を当てるとヒンヤリしているしホースも薄っすら結露しています。

加工前に冷却時間を要しますがタンクの水量を減らせばもっと短い時間で冷却できる筈なので暫く使って問題なければそれも試してみましょう。

何にしても安心してレーザー加工ができる様になりました。