Category Archives: Motion FlightSimulator

フライトシムのモーションシミュレータ化~8~

モーションシミュレータとして大体のところは動作したので使い勝手を良くしていきます。

省スペース化

まずは少しでも省スペース化するためヨーク、モニター取付け部分を折り畳み式にしました。

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折りたたんだところ。

支えの部分。折りたたむ時は真ん中のボルトを残して後は抜きます。

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使用中

 

リニアアクチュエータ接続ボルト切断。

リニアアクチュエータとキャスターの接続部分はいままで長ボルトを挿しただけでした。このままだといつか踏んづけて怪我しそうなのでボルトを短くします。

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リニアアクチュエータとキャスターのリンク。長ボルトを突っ込んでビニールテープで止めただけでした。

まずボルトを真っ二つに切ります。

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ボルトを切って・・・

そしてねじ切りをしますが、ダイスがなかなかボルトに食いつきません。こういう安価なセットだからいけないんでしょうか?

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これまた見たらわかる、安っすいやつやん。

一時間ぐらい格闘したけどねじは切れませんでした。結局ホームセンターでマトモなダイスを購入。安物セットの値段は忘れましたが、たぶん今回買ったダイスの方がセット全体よりもうんと高額です。

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ダイス購入。

さすが、このダイスだとガッチリ食いつきます。

またボルトとダイスの角度を維持するのが大変なので木材で冶具を作ってボルトを固定しました。

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冶具1号。2本目のねじ切りでボルトが回ってダメになりました。

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冶具2号。これも2本切るとボルトが回って終わりました。

ダイスの方は水準器を置いて水平を維持しました。これでボルトが垂直に固定できていればねじが斜めになることはないはずです。

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ダイスの上に水準器を置いてねじ切り。

結局木材冶具は二つとも壊れましたが何とか4本のねじ切りができました。
取付けるとこんな感じ。

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長すぎたボルトが丁度どよい長さになりました。

動力用電源のスイッチ取付け

モーターを回す為の12V電源ラインにスイッチを取付けました。このスイッチも先日ポンさんに頂いたものです。ありがたい限りです。

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動力用電源スイッチ取付け。

以上でモーション・フライトシミュレータは、ほぼ完成ですかね。いつも私の工作は完成したのかどうか決まらず終わっていくので今回は一旦完了宣言をしたいと思います(といいつつ、まだ何か続きそうですが)。


フライトシムのモーションシミュレータ化~7~

やっとフライトヨークとモニターを取付けました。

木組みでちょっと複雑な形に・・・

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合板多用です。パッチン止めは乗り降りする時に外します。


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モーション・フライトシミュレータ全景

早速テストフライトするため PCを棚から引っ張り出して座席の横に置きます。こうしないと諸々のケーブルが届かないのです。

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PCを引っ張り出してケーブル類を接続。

ではテストフライトの動画です。

ロール方向の動きが少ない様にも見えますが、ラダーを使って横滑りが無ければ横Gも加わらないので多分正しいのだと思います。

以上で一通りの動作はしたのですが・・・置き場所に困るのでこの後は簡単に分解/組み立てができる様にしていきたいと思います。


フライトシムのモーションシミュレータ化~6~

先週末も台風が来ましたが日曜の午後には晴れてきたので室外での作業ができます。
まずは溶接から・・・

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溶接機。
見たらわかる。いちばん安っいヤツやん。

 

建築用の金具をつなぎ合わせてこんな形にします。

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座席のフレーム

比較的綺麗に溶接できた部分。

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一番マシな部分ですが、ここは座版に当たるところなので出っ張りをなくすためグラインダーで削ってしまいます。

そして合板を切って組み立てていきます。

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ラダーペダルの置き場所完成。

座版と背板にゴムスポンジを貼りました。そしてラダーペダルを乗せてみます。
ペダルの位置が高くて膝が窮屈なので、いずれペダルを低く作り直すつもりです。

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ラダーペダル仮止め


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上から見たところ

これでペダルを操作しながらフライトできる様になりましたが、ジョイスティックを手で持っての操作です。
早くヨークと画面を固定する必要があります。

しかしだんだんと大きくなって置き場所に困る様になってきました。
最初から判ってた事ですが・・・どうしましょう。

 


フライトシムのモーションシミュレータ化~5~

モーションシミュレータの座席にラダーペダルを固定するため、金具を切り貼りしたいのですが、先週の雨に続き今週末も台風がやってきて降ったり止んだりしているので外での作業が出来ません。
そこで近所のホームセンターハンズマンにある工作室で金具のカットと穴あけをしてきました(工作室での写真は撮り忘れました)。
切り終えたのがこれ。

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座席に取付ける金具(切ったあと)。
3mm厚で幅40mm、各辺270mmのL型金具(1本170円)。
元々は建築用みたいです。

現状の座席にも同様の金具をフレームとして使っており、これに溶接する予定ですがハンズマンの工作室でも溶接はできないので晴れたら庭でやろうと思います。が、雨が止んだかなーと思って準備を始めるとまたポツポツと降ってきます。

てるてる坊主

 

晴れるのを待ちながら制御基板の続きを作る事にします。先日故障した基板切削CNCも調子よくなっており切削完了。

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切削を終えた基板の両面テープをスクレーパーで剥がします。

部品を実装しました。(一か所回路図段階でミスっておりパターンを修正しましたがこちらの面からだと見えないのでナイショ)

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実装も完了。

これくらいの配線量だとユニバーサル基板の方が手っ取り早いかもしれません。でもそこは趣味の世界です。 またArduino標準のピンヘッダ配置はユニバーサル基板がピッタリ納まる様になっていないという問題もあります。

基板を作った後で気づいたのですが、手元の古いArduinoUNOには無い端子を使う配線になっていました。I2C通信で使うSDA,SCL端子は現在のUNOでは端子が追加されて2か所にありますが古いUNOには1か所しかありません。

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ArduinoUNOのピンヘッダ新旧比較
(左の新しい方はバッタ物ですが・・・)
左下のAD4,AD5端子がSDA,SCLと兼ねており昔からある端子です。これに対し今のUNOでは右上にも同じ信号がSDA、SCLとして追加されています

仕方ないので新しい方(バッタ物)を使う事にします。

とかやっている間にAliExpressに何となく注文していた基板が届きました。
1枚108円で送料無料です。こんなのを使うのが一番簡単でした(いまさら今回のには使いませんが)。

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Arduinoシールド用ユニバーサル基板

 

何はともあれ基板が出来たのでブレッドボードを取り外して交換します。
だいぶスッキリしました。
基板上のトグルスイッチはマニュアルとオートの切替です。オート側にするとPCから仮想COMポート経由で制御でき、マニュアルにしておくと基板上の4つのタクトスイッチで動作させる事が出来ます。

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ブレッドボードから基板に変更してスッキリした図

そうこうしている内に雨が止んだ様です。日没まであまり時間がありませんが少しでも溶接作業を進めます。
といっても2本を接合しただけで日が暮れました。座席のフレームとの接合は後日行います。

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2本を接合。

少しずつしか進みませんが続けていきます。


フライトシムのモーションシミュレータ化~4~

前回FlightSimulatorXからデータを取出して座席の傾きを計算しArduinoに送るところまで来ました。引き続きArduino側でのスケッチを書いていきます。

PCからArduinoに送るデータフォーマット

PCからArduinoへはシンプルに下のフォーマットでデータを送ります。

ピッチ,バンク\n

第一フィールドが座席のピッチ、第二フィールドがバンク角で、それぞれ’度’単位の角度を10倍した整数で表します。10倍しているのは小数以下一桁までを整数で表し、少しでもArduino側の計算負荷を減らす目的です。

Arduino内での処理

Arduinoのスケッチではシリアルポートを定期的にチェックし、1行分のデータが来たらピッチとバンク角を取出します。そしてこの値を元にリニアアクチュエータの目標とする長さを左右それぞれ算出します。

また加速度センサーの値も定期的にチェックします。加速度センサーは座席裏側に取付けてあるので座席の傾きを示しており、この値から現在のリニアアクチュエータの長さを推定します。

あとはモータードライバーに対し、目標長と現在長の差が無くなる方向に動かす信号を送ればアクチュエータが動作して座席が目標角度になるという算段です。

実際にはアクチュエータが停止状態から動き出す時はPWMで徐々に加速し、目標に近づくと徐々に減速する事でなるべくスムーズな動作を目指しています。

なお当初、加速度センサーは座席の背板付近に取付けていました。しかしこれでは重力加速度による傾き検出以外に本当の加減速も検出してしまいます(軸から遠いので特に上下には大きく動く)。今回は傾きの情報だけ欲しいのでなるべく軸の近い場所に移動しました。

動かしてみる。

まだモニターもペダルもコントローラーも取り付けていませんが、とりあえず動作させてみます。
PC側でFSXを起動し、DOS窓から先日作ったデータ抽出プログラムを起動し、リダイレクトで仮想COMポートに送ります。

動画で・・・

最低限のところが動いた感じですが、なかなか楽しいです。
ペダルやコントローラを取付けていきます。


フライトシムのモーションシミュレータ化~3~

引き続きソフトを作っています。

SimConnectから得られる値について

モーションシミュレータではシミュレータ世界で体が受けるであろうGの方向を実世界の重力の方向に合わせる様に制御しようと思います。例えば離陸のために加速する時は後ろ向きにGが掛かるので座席を上向きに傾ける事で体にそれっぽい力が加わります。しかし以前の投稿で体にかかるGの方向がSimConnectから上手く取れない話を書きました。

SimConnectから得られる変数に「ACCELERATION BODY X(同様にY,Z)」と「ACCELERATION WORLD X(同様にY,Z)」という変数があります。
ドキュメントに詳しい説明が見当たりませんが、名前からするとこれらが体にかかる加速度およびワールド座標での加速度かと思います。しかしこれらの変数を表示させても妙に小さな値ですし思った様な変化をしていません。

下の4つのグラフは出来るだけ水平を保って右旋回を続けた時の変化です。
一番上のグラフは機体のピッチ、ロール、ヘディングを表します。単位はラジアンでヘディングの0(又は2π)は北を示しており、ノコギリ状のグラフになっているのは右方向に2回転した事を示します。

2番目のグラフは各方向への速度(単位はFeet/s)を示します。東西がvX、南北がvZなのでこの二つが90度位相がずれたサインカーブをほぼ描いており回転している事が判ります。

そして3番目のグラフが加速度を示すと思われる変数「ACCELERATION WORLD X(及びY,Z)」の値ですが、何を示しているのかよく分かりません。

そこで4番目のグラフに速度から算出した加速度をプロットしてみました。横軸が1秒ステップなので2番目のグラフの値を元に、それぞれ一つ前からの差を計算すればFeet/S2(フィート/毎秒毎秒)になるはずです。これだと最大120feet/S2で速度を90度ずらしたそれっぽい波形になっています。

・・・という事で速度の変化から計算した加速度を用いる事にします。
なお、この加速度に重力は含まれていないのでY軸方向に32.174feet/S2(=1G)足した上で機体座標に変換して座席の姿勢を決める事にします。

SimConnectの座標

SimConnectが出す値を調べた結果、各座標は下の様に表しているみたいです(座標変換するとき何度もこんがらがるので覚書き)。

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SimConnectの座標

以上で求めた座席の傾きをUSBのCOMポートに書き出し、後はArduinoでの処理となります。

 


フライトシムのモーションシミュレータ化~2~

フライトシミュレータのモーションシミュレータ化、まだくじけずに続けています。

アクチュエータ連結部のガタ減らし

リニアアクチュエータの連結部分の上側が特にガタが大きいので対策しました。この部分もキャスターの車輪を外したものを流用していて、元々の車輪の軸がΦ8でした。しかしリニアアクチュエータの取り付け穴はΦ6です。アクチュエータの穴を広げるか細い軸を用いる必要がありますが穴を広げると強度が落ちそうなので細軸を採用し、M6の半ねじボルト(のねじを切っていない部分)で連結しています。
Φ8の穴にΦ6の軸なので遊びが多くてガタつきます。何かいい方法はないかと物色していたらモノタロウでこんなものを発見。バイクのパーツを取付ける部品らしいです。

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キタコ ツバ付カラー

内径がΦ6.2、外形がΦ8.2。これを軸受けに挟み込んでみます。

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こんな感じ。外形Φ8.2はちょっと固いけど押し込めば入りました。

これで少しガタが減りました。まぁそもそもキャスター自体のガタもあり、こちらは改善できないんですが。

モータードライバー

そしてラダーペダルやフライトヨーク、PCモニターの取付け方法も考えねばなりませんが、これらは置いといて電気的なところを進めます。

モータードライバーは瞬間最大で4.5A流せるTB6643KQを用います。リニアアクチュエータは定格4Aという事になっていますが、実測すると(私が座った状態で)1Aちょっとしか流れてなかったので余裕だと思います。

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TB6643KQ。秋月電子で購入。

これを用いてドライバー基板を作っていきます。

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基板を削って・・・


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実装しました。


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放熱を兼ねて金属部分にねじ止めします。

フィードバック系

今回使用するリニアアクチュエータはDCモータに電流を流すだけの制御です。端まで行くとストップする仕組みは内蔵していますが、RCサーボやステッピングモータの様にオープンループで制御する訳にはいかず、何らかの方法で動作量を検出してフィードバックしなければなりません。 大体こういう時はボリューム(可変抵抗)を使いますが、今回の構造でボリュームを取付けるのは結構面倒に思えます。そこでこれを使ってみることにしました。

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GY-521(6軸ジャイロMPU6050搭載)

だいぶ前にAliExpressで140円くらいで買ったジャイロ3軸+加速度3軸のセンサーです。座席に貼付けて加速度から傾きを検出しようという魂胆です(ジャイロは使いません)。

このセンサー、マイコンとはI2Cで接続します。センサー自体は3.3V系なので電源には降圧レギュレータが入っていて5V電源を接続できますが信号は3.3Vのままです。マイコンにはArduinoを使おうと考えていますがUNOだと5V系です。ProMiniなら3.3V版を保有していますが今回の用途はPCと常に通信するためFT232RL等のUSBシリアル変換回路を外付けする必要があり面倒です。

ところでArduinoのI2Cの使い方を調べていると5V系Arduinoを3.3VのI2Cデバイスに接続する場合はレベル変換回路を入れろとあちこちに書いてあります。でも本当にレベル変換が必要なのでしょうか?
I2Cはバス全体をプルアップしておき、各デバイスはオープンドレインでLに落とすことにより通信を行います。ならば3.3Vでプルアップしておけば少なくともデバイスを壊す事はない様に思えます。問題は5V系Arduinoが3.3VをHと認識してくれるかどうかですが、ATmea328Pのマニュアルを見ると入力のVIHは0.6VCCとなってるのでVCC=5Vの場合は3V以上ならHと認識してくれる筈です。H=3.3Vで通信すると0.3Vしか余裕が無いのは気持ち悪いですが実力はもう少し余裕があるでしょうし、実用上はイケるんではないでしょうか(今のところイケてます)。
実際の回路ではGY-521モジュール内で4.7KΩを経由して3.3V電源に接続されています。一方ArduinoUNOもデフォルトでは20K~60KΩで5V電源に接続されている様です。Arduinoのプルアップは切り離しもできる様ですが仮にそのまま動作させた場合、Arduino側を最悪値の20KΩで考えると・・・「3.3V—4.7KΩ—バス—20KΩ—5V」という接続にないります。この時バスには3.7Vが加わる事になりますがMPU6050の入力最大定格はVDD+0.5V(=3.8V)となっており、これもギリギリですが規格内です(それに実際に定格を大きく超えようとするとデバイス内の保護ダイオードが順方向になって電流が流れるので20Kのプルアップではそれ以上電圧を上げる事ができなくなり助かるはずという目論みもあります)。
・・・という事で5V系のUNOを使ってレベル変換無しでやってみようと思います(真似してトラブっても責任負えませんけどね)。

取付け

という事でArduino UNOとセンサーを取り付けたところです。まだブレッドボードなので、うまく行く様ならしっかりした基板に変更しようと思います。

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Arduiono他一式、仮止めの図。


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念のための非常停止スイッチ。どこに固定しましょう?

簡単なプログラムでモーターの制御とセンサーの読み出しが確認できたのであとは実際にPCから指定した角度に座席が動くプログラムを作っていきます。

 


フライトシムのモーションシミュレータ化

先日こういう投稿をしました→フライトシムからデータを取出しアクチュエータを動かす。
その後、釣り糸は緩むはユニバーサルジョイント替わりの熱収縮チューブは折れ曲がるはでこんな状態です。

SimConnectServe2

釣り糸が伸びてサオ立ち状態。

これは置いとくとして、人間が乗れるモーションシミュレータの検討は続けております。
検索してみると世の中では車のワイパーモーターや電動自転車用モーターを使用した例が多く見つかります。やはりこれぐらいのパワーは要るのでしょう。しかし機械工作のハードルが高くなります。

リニアアクチュエータ

で、こんなものを使ってみます。AliExpressにはストロークや駆動力が異なる物が何種類も掲載されていますが、どれもモーターは同程度でギヤ比だけ変えている様です。なので駆動力が大きいものは速度が遅くなります。

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リニアアクチュエータ

購入したのはストローク300mm、駆動力600N、速度19mm/S、12V印加で4A流の品。速度が遅いのが気になります。350Nくらいの品だと25mm/Sというのもあり、迷いましたがまずは確実に動作する方を購入しました。

概略構想

こういう形を計画しています。↓

製作(土台部分)

土台を作ります。

MosionSim1-2

角材で作った土台

座席を支えるのは車輪を取り外したキャスターです。荷重120Kg仕様のキャスターですが本来とは違う向きに力が加わるので様子を見ながら使ってみます。

座席部分

座席です。最終的にはもうちょっとマトモな形にしたいのですが・・・。

アクチュエータとのリンク

リニアアクチュエータを支えるのもキャスターです。
上側・・・

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リニアアクチュエータと座席とのリンク

下側・・・

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リニアアクチュエータと土台とのリンク

 動作テスト

動作テストのため簡単なコントローラーを作って・・・

とりあえずのコントローラー

とりあえずのコントローラー

動かしてみます。
やっぱりちょっと遅いですね。

ではいよいよ人間が乗ってみます。崩壊するかもしれないのでバイク用のヘルメットを被ってトライしました。恐々・・・
座席のホールドが悪いので傾けるとずり落ちそうです。なんか笑える映像になりました。

この後

色々と不安な点もありますが、この延長でモニターやラダーペダルを取付けて進めていこうと思います。

 


フライトシムからデータを取出しアクチュエータを動かす。

フライトシミュレータでいつか実現したいものに、フォースフィードバックとモーションシミュレータがあります。
OpenStickのフォースフィードバック対応については私の技術力と英語力では苦戦している事を何度か書きました。
一方、モーションシミュレータはというと敷居が高そうで今まであまり検討しませんでした。置き場所も問題ですし。

でも今回急にやりたくなったんですよね。いきなり人間が乗れるものを作るのは大変なので、まずはシミュレータからデータを取出してラジコンサーボを動かしてみるというところから始めました。

使用するシミュレータはマイクロソフトのFlightSimulatorXです。ここからデータを取出すには、世の中ではFSUIPCという追加ソフトで取出すパターンが多い様です。これはこれで気になりますが、まずは今あるものを使ってみてから考えるという事で今回はFlightSimulatorXに標準で入っているSimConnectを使用してみます。(たぶんFSUIPCも内部でSimConnectを使っているのだと思います)。

SimConnect

SimConnectはFlightSimulatorXに標準で付いているSDK(ソフトウェア開発キット)の一部で、シミュレータ内の各種数値を読み書きする事で計器やコントローラ等を制御できるツールです。FlightSimulatorXのDVDにSDKのインストーラが含まれており、これをインストールしました(もしかするとFSXと共にインストール済なのに上書きインストールをしたのかもしれませんが今となっては判りません)。このSDKの中にはSimConnect以外にも色々な機能が含まれており、これらもいつか試してみたいと思います。
で、SimConnect の実体はSimConnect.hとSimConnect.libで、VisualStudioC++からインポート&リンクして使用します。

VisualStudio

ウチのPCにはVisualStudio2010 ExpressEdition(要はお金のかからないヤツね)がインストール済なのでこれを使います。SDKのマニュアルによるとVisualStuio2005以降に対応しているとの事なので大丈夫でしょう。

サンプルソース

SDKには多数のサンプルが付いています。この中の’Request Data’というサンプルを元にして必要な情報が取れる様に修正していきます。

プロジェクト作成/コンパイル

まずVisualStudioでWin32コンソールアプリケーションとしてプロジェクトを作成します。そしてSDKの説明に従いヘッダとライブラリを指定します。そしてコンパイルするとプリコンパイル済ヘッダのエラーが出たので安直にプリコンパイル済ヘッダを使用しない設定に変えてしまいました。これでとりあえずはコンパイルも通ってプログラムを実行できる様になりました。
→実験プログラム(VisualC++のプロジェクトツリー一式です。色々関係ないデータも取出していますが結局ロール、ピッチ、方位しか使っていません)

データ取得

‘Request Data’はシミュレータと通信し、高度、緯度、経度を取出してDOS窓に表示するサンプルプログラムです。これを変更して機体のピッチ、ロール、方位を取出し、カンマ区切りで出力します。これらの値は浮動小数点型で単位はラジアンですが、このままArduinoに送っても扱い辛いので単位を度数に変換し、更に数値を10倍して少数以下を切り捨てました。これによりArduino側では整数で扱えます。
また’Request Data’サンプルは一回データを出力したら終りでしたが、これを定期的に出力する様に変更しました。

データをArduinoに転送

これまた安直にDOS窓状で’コマンド名>COM3:’ を実行し、リダイレクトにより仮想シリアルポートに送ります。最終的にはもうちょっとマトモなやり方に変えたいと思いますが、まずは実験です。

Arduinoでの処理

カンマ区切りを分解してロールとピッチのデータを得ます(今回2軸なので方位データは捨てています)。 そして各値をサーボ用の値に変換してサーボライブラリに送ります。
→実験プログラム

サーボ

サーボは随分前にロボットを製作した時の残りのGWSのMicro2BBMGを使用しました。これはかなりトルクがあるサーボなので今回の用途にはちょっと無駄です。実は4グラムサーボも手持ちがありますが、こちらはラジコン飛行機に乗せたいので取っておきます。

リンケージ

サーボから釣り糸をリンケージに使って棒の上の円盤を傾けます。棒と円盤とは熱収縮チューブで接続しているので自由に傾ける事ができます。円盤の上には模型のセスナ172(ThingiVerseからダウンロードしてプリントしました)を乗せています。

Fusion360でレンダリングしてみました。

PlaneDisplay1

Fusion360で描いてみます。

そして実体化。動画です。

この後・・・

今回は機体の傾きをそのままサーボの角度で表していますがモーションシミュレータとなると体にかかる加速度(重力も含めて)を再現しなければなりません。SimConnectで取り出せる変数には加速度データもあるのですが、表示させると何だか思ったものと違う様です。もしかすると速度を微分して計算するしかないのかもしれません。また本当に人が乗れるヤツを作ろうと思ったらアクチュエータをどうするか、また置き場所をどうするかという大問題もあります。

・・・という事で、これまたぼちぼちやります(多分途中でくじけます)。