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TWE-Liteプロポ化計画~その2~

前回は受信機を作ったところまで書きました。あれから2カ月も過ぎてしまいましたが、Maker Faireも終わったことだし送信機に取り掛かります。

どんな形にしようかと考えた結果、こういうラジコンカーっぽいコントローラになりました。スロットルは引き金、ヨー(ラダー)がホイール、そしてピッチとロールは加速度センサーでコントローラの傾きを検出します。
正規のプロポではなくTWE-Liteなので自由なコントローラを試せるのです。

TWEpropo2_1

送信機とクワッドコプター

電源は2セルのLi-po。レギュレータで3.3Vに落としてTWE-Liteに入れています。
TWEpropo2_2

・・・実はこの機体とコントローラは先日のMFT2018で息子のブースを間借りして展示しました(自分のブースの展示物とは少し毛色が違ったので)。しかしまだ一度も飛ばしていません。というのも機体は開催1週間前に宅配便で発送し、そのあとで送信機を作ったので一度も飛ばす機会が無かったのです。MFT会場で初飛行する訳にもいかない(まず一発では飛ばないし)ので今回が初めてとなります。

で・・・やっと飛ばしてみましたが、ものすごく難しいです。コントローラの傾きでロール・ピッチを制御するのが敏感すぎてまともに飛び上がれません。フライトコントローラの設定で感度を下げたり色々やってみようと思います。

上手くいったらまた報告します。

TWE-Liteプロポ化計画

久々にMONOワイヤレスのページを見たらTWE-Liteの電波強力版である”RED”というのが出ていました。最大3Kmぐらい届くとの事。これなら空ものラジコンでも全く問題なく飛ばせそうです(実際は私が飛ばすものなんて100m程しか離れないんですけどね)。
そこでTWE-Liteを使ってラジコンプロポの代りにならないか試してみたくなりました。

なおTWE-Liteとは、当初は東京コスモス電機でしたが今はそこから分離したMONOワイヤレスが出している無線モジュールです。

こんなの・・・

TWEpropo_1

TWE-Lite(下) とTWE-Lite DIP(上)

TWE-Liteは内蔵マイコンのプログラムを書き換える事ができるので、MONOワイヤレス社からは色々な用途のプログラムをダウンロードできる様になっています。この中にはラジコン用のアプリもあるのですが、ラジコンカーを前提にされたもので、そのままで飛行機やマルチコプターを制御するのには向きません。

これを何とかして受信側TWE-LiteからS-BUS信号を出せれば小さなマルチコプターぐらい飛ばせるんじゃないかと考えています。するとフタバとかの立派なプロポを使わなくても済むし、またフライトヨークやラダーペダルで操縦したり、ちょっと夢が広がるじゃないですか

で、試してみる事にします。でもいきなり高出力版のREDを買うのもなんなので、まずは手持ちの通常出力版(こちらはBLUEという名前になったらしい)で試します。
まず送信側のTWE-Liteにはボリューム4個+スイッチ4個を付けて状態を発信します。この部分は「OpenStick無線化実験」の時のプログラムをほぼ流用です。
これを受けて受信側TWE-LiteがS-BUS信号を生成してフライトコントローラ(F3EVO)に入れるという計画です。

という事で早速プログラムを書いてデバッグです。受信側TWE-Liteが出すS-BUS信号を先日作成したS-BUS信号解読機(ArduinoMEGA256)に入力してデバッグを開始したのですが・・・受信機のデバッグ以前にS-BUS解読機側のスケッチがミスっていたのを発見。修正しました。

~~修正版S-BUS解読スケッチ(11bitデータに並び替える部分のミス修正)~~

int count;
long interval;
void setup() {
 Serial.begin(115200); // Terminal
 Serial1.begin(100000,SERIAL_8E2); // S-BUS
 count=0;
}

void loop() {
 int data[26];
 int val[19];
 int i;
 if (Serial1.available() > 0) {
 data[count]=Serial1.read();
 interval=millis();
 count++;
 }
 if ((interval+4 < millis()) && (0 < count) ) {
  count=0;

  val[0] =((data[1] & 0xff)<<0) + ((data[2] & 0x07)<<8);
  val[1] =((data[2] & 0xf8)>>3) + ((data[3] & 0x3f)<<5);
  val[2] =((data[3] & 0xc0)>>6) + ((data[4] & 0xff)<<2) + ((data[5] & 0x01)<<10);
  val[3] =((data[5] & 0xfe)>>1) + ((data[6] & 0x0f)<<7);
  val[4] =((data[6] & 0xf0)>>4) + ((data[7] & 0x7f)<<4);
  val[5] =((data[7] & 0x80)>>7) + ((data[8] & 0xff)<<1) + ((data[9] & 0x03) <<9);
  val[6] =((data[9] & 0xfc)>>2) + ((data[10] & 0x1f)<<6);
  val[7] =((data[10] & 0xe0)>>5) + ((data[11] & 0xff)<<3);
  val[8] =((data[12] & 0xff)<<0) + ((data[13] & 0x07)<<8);
  val[9] =((data[13] & 0xf8)>>3) + ((data[14] & 0x3f)<<5);
  val[10]=((data[14] & 0xc0)>>6) + ((data[15] & 0xff)<<2) + ((data[16] & 0x01)<<10);
  val[11]=((data[16] & 0xfe)>>1) + ((data[17] & 0x0f)<<7);
  val[12]=((data[17] & 0xf0)>>4) + ((data[18] & 0x7f)<<4);
  val[13]=((data[18] & 0x80)>>7) + ((data[19] & 0xff)<<1) + ((data[20] & 0x03) <<9);
  val[14]=((data[20] & 0xfc)>>2) + ((data[21] & 0x1f)<<6);
  val[15]=((data[21] & 0xe0)>>5) + ((data[22] & 0xff)<<3);
  val[16] = (data[23] & 0x1) ? 0x7ff : 0 ;
  val[17] = (data[23] & 0x2) ? 0x7ff : 0 ;
  val[18] = (data[23] & 0x8) ? 0x7ff : 0 ; // Failsafe
  for (i=0 ; i<19; i++ ) {
   Serial.print(val[i],DEC);
   Serial.print(F(" "));
  }
  Serial.print(F("\n"));
 }
}

 

大体動作がOKになったところでフライトコントローラ’F3EVO’に接続してみます。
フライトコントローラはUSBでPCに接続しておき、設定ソフト ’CleanFlight’ の ’Receiver‘ タブ使うと送信機の操作に合わせて信号が変化するのが確認できました。

CleanFlight

CleanFlightで受信機の信号をモニター中。

 

ここまではTWE-LiteのDIPタイプをブレッドボードに載せて試していました。
大体イケてるっぽいので次は表面実装版のTWE-Liteモジュールを使い、実際に機体に載せる基板を作ります。

いつもの様にKicadでパターンを書いてガーバーデータを出力して・・・

TWEpropo-Rxガーバー

Kicadで出力したパターン

 

でもウチのCNCの精度でこのパターンそのままでは削れる気がしません。そこでガーバーデータの座標値をテキストエディタで抜き出してJw-cadに読み込ませ、これを下書きにしてカットする部分を手書きしていきました。
こうしてカットラインの間隔を極力広いパターンに作り変えます。

TWEpropo-Rx Cutpattern

ピンク色がガーバーから抜き出した下書き。
黒線が手書きのカットライン。

そして切削。

TWEropo-Rx

切削完了。

と、軽く書きましたが何だかんだで失敗しながら3回切削しました。
チップ抵抗、チップコンデンサを1608サイズにしたのも失敗で、ルーペを見て汗をかきながらハンダ付けを行いました。
そして実装したのがこれ。

TWEpropo

クワッドコプターと接続したところ。
まだ受信機は固定していません。

次は送信機を作っていきたいと思います。

RCグライダー

久々の投稿です。前回から一カ月以上開いてしまいました。
この間何にハマっていたかというと・・・ラジコングライダーです。

こんな感じの機体です・・・

RCglider1

RCグライダー初挑戦

イメージしたのはムサシノ模型から昔出ていたスカイコアラという機体です(もう販売してないんですね・・)。 主にスチレンペーパーとバルサを組合わせて作りました

中身はこんなの。リンケージはPEラインを両側から引っ張る方式です。糸がなるべく直線かつ平行になる様、エレベーターサーボを寝かして取り付けました。モーターもなく、ラダーとエレベーターの2chだけです。サーボはスーパーラジコンで購入した2.5gのもの。電源は380mAhのLi-Poから秋月電子のDCDCコンバーターで5Vに落として受信機に入れました(このあたりはもっと軽くできる余地がありそうです)。

RCglider2

中身

機体の制作は膨大な時間jw-cadとにらめっこし、その後のレーザーカットはあっという間です。主翼のリブとか、手作業で切りだすと退屈な作業ですがレーザーだとラクチンラクチン。

RCglider3

バルサをレーザーカット。
一見、キットの様に見えるでしょ。

翼幅は800mm、全長632mm、重量が110gです。翼面積が8.3dm2なので翼面荷重は約13.2g/dm2。結構軽くできたと思いますが強度はどうなんでしょうね。

飛ばしてみる

RCグライダー初挑戦です。取りあえず手投げで飛ばしてみたところ結構ふわふわと飛びます。また水平に少し力を入れて投げるとスィーッと伸びていきます。なんか思ったよりいい感じです(他を飛ばした事がないのであいまいですが)

ショックコードで発航、そして失敗

気をよくしたのでショックコードを使って初期高度をもっと上げる事を企てます。ゴム動力飛行機用のゴムを買ってきて水糸と接続し、地面に打ったペグに結び付けました。反対側を機体のフックに引っ掛けて投げてみます。機体は一気に上昇した後、主翼が真ん中から折れ曲がり、いわゆる「バンザイ」状態になってふらふらと降りてきました。やっぱり強度が足りなかった様です。

グライダーは動力が無いので強度は不要かと思っていましたがこういう所で力が加わるんですね。 まずは修理&補強して再挑戦します。